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内川の代打起用は小久保監督の信頼感
世界一経験者・岩村明憲氏が解説
同点の8回1死一三塁のチャンスで、きっちりと勝ち越し犠牲フライを放った内川
同点の8回1死一三塁のチャンスで、きっちりと勝ち越し犠牲フライを放った内川【写真は共同】

 第4回ワールド・ベースボール・クラシックの日本代表は14日、2次ラウンドE組2戦目となるキューバ戦に8対5と勝利した。日本は2連勝とし、決勝ラウンド進出に大きく前進した。


 山田哲人の初回先頭打者本塁打で幕を開けた試合は、両チームで19安打が飛び交う打撃戦となった。2点ビハインドの5回、1死一二塁から青木宣親のセカンドゴロの間に1点をかえすと、筒香嘉智のタイムリーで同点。再び1点をリードされた6回には小林誠司のタイムリーで追いつく。その後、5対5と同点の8回1死一三塁、代打・内川聖一のライトへの犠牲フライで勝ち越すと、続く山田が1試合2発となる2ランで試合を決めた。


 投手陣は、先発・菅野智之が4回4失点とキューバ打線につかまるなど6回までに5点を失ったが、7回以降は松井裕樹、秋吉亮、牧田和久が無失点に抑えて相手の反撃を断った。

勝利のポイント:内川の代打起用

 岩村氏は勝利のポイントとして、8回の代打・内川を挙げた。同点で迎えた8回、日本は1死一三塁と勝ち越しのチャンスを作る。ここで前の打席にタイムリーを放つなどこの試合2安打と当たっている小林に打席が回ってきたが、小久保裕紀監督は内川を代打に起用した。


 内川は外角のスライダーをしっかりと見極め、右方向を意識したスイング。結果、1ボール2ストライクからの4球目、見送ればボールという外角のスライダーを強引にライトへ。勝ち越しの犠牲フライとなり、日本へ勝利を呼び込んだ。

8回は策を打たなければいけない場面

小久保監督の信頼感が内川の代打起用につながった
小久保監督の信頼感が内川の代打起用につながった【写真は共同】

以下は岩村氏の解説


「8回の代打の決断は大きかったですね。前の打席でタイムリーを打っていて、今大会ラッキーボーイだった小林君を変えるのはすごい勇気がいることです。ただ、終盤の勝負どころで策を打たなければいけない場面でしたし、小久保監督の内川君への信頼感が代打起用につながったと思います。また、内川君みたいなすごいバッターがバックアップとして控えていることが、今の日本の層の厚さを表していますよね。


 内川君は右方向を意識したバッティングでした。フライを打つには引っ張るより、逆方向のほうが打球が上がりやすい。とりあえず何が何でも1点がほしい場面で、最低でも犠牲フライと、よく自分の役割を分かっていました。打席数が少なくてもしっかりとした経験があるので、結果を残せる選手ですよね。


 今日の試合前の練習を見ていても、チームの年長者として、またバックアップという立場でいながら、試合へのいい準備をしていました。そういう部分が、小久保監督の信頼へつながっていますよね。


 一方、キューバは6回に坂本(勇人)君、松田(宣浩)君と右打者が続く場面で、左腕のイエラを続投させました。1点勝っている場面で、決して右vs.右にこだわるのがすべてではないですけど、なぜ左腕を続投させたのかなと疑問に残りました。策を打たなければいけない場面で策を打たなかったという点で、日本とは対照的な場面でしたね」

試合前から表情は明るかった山田

1試合2本塁打を放つなど状態が上がってきた山田
1試合2本塁打を放つなど状態が上がってきた山田【写真は共同】

「これでアメリカへ大きく前進しました。ベンチと選手が一体にならないと勝てない中で、試合を重ねていくごとにチームの和が強くなっていることを感じます。ただ、これからもひとつずつという部分には変わりないので、最後まで油断なくやってほしいですね。


 ちなみに、山田君は第1打席の思い切ったスイングから始まって、2打席目以降もゆとりのある打席になりましたね。状態はいいと思いますが、それまではなかなか結果が伴っていなかったので、下を向く場面が見えました。今日の試合前に『あんまり下を向くなよ』という話はしたんですけど、表情は明るかったので、これからもやってくれると思います」

岩村明憲プロフィール

【写真:長田洋平/アフロスポーツ】

愛媛出身。宇和島東高から1996年ドラフト2位でヤクルトへ入団。2000年からレギュラーを獲得すると、04年には44本塁打を放つなどセ・リーグを代表する三塁手としてベストナイン2回、ゴールデングラブ賞6回を獲得した。07年から渡米し、4年間でデビルレイズなど3球団で活躍。11年から日本球界に復帰すると、楽天、ヤクルトでプレーした。15年からは独立リーグ・福島で監督兼選手として在籍している。WBCには第1回、第2回大会に出場し、2度の世界一に貢献。日本プロ野球通算1194試合、1172安打、193本塁打、615打点、打率2割9分。MLB通算408試合、413安打、16本塁打、117打点、打率2割6分7厘。

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(写真は共同)

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