佐賀三冠開幕!南関東であっと言わせたウルトラノホシも参戦/佐賀皐月賞データ分析
2023年佐賀皐月賞優勝ネオシエル 【撮影・佐賀県競馬組合】
1番人気には逆らうべからず
3連単の平均配当は9321円。万馬券は過去10回中3回で、うち2回は1番人気が勝ちながらも2、3着に7番人気以下の馬が入ったことで高配当を引き寄せた。
単勝人気別成績 【表1】
勝ち馬は逃げ・先行も、2、3着は差し馬が
脚質別成績 【表2】
5番手以内を取れる馬が理想
では、2、3着に差し馬が多く入っていることから、中団以降からではどのあたりの番手の馬が上位入着を果たしているかを見ると、9番手以内。11番手から3着という馬が1頭だけいるが、それ以外は流石に10番手以下だと先頭との距離が離れすぎて上位入着は難しい。
1コーナー通過順別成績 【表3】
5番より外枠ならなおよし
馬番別成績 【表4】
450kg以上の馬格のある馬
馬体重別成績 【表5】
牝馬は割引不要?
性別別成績 【表6】
データからの推奨馬は?
②逃げ・先行馬(1コーナー5番手以内)
③5番より外枠
④450kg以上
上記に加え、
⑤好位〜中団から差せる馬
は3着以内の候補として考えられる。
※2、3着候補は人気を気にせず幅広く狙うべし
※牝馬の割引は不要
実績上位はトゥールリー。昨年9月に世代最初の重賞・九州ジュニアチャンピオンを勝つなど重賞3勝を挙げる。今年1月の佐賀若駒賞では逃げ切り勝ちを収めるなど、序盤から前の位置につけられる馬。今回は大井から駆けつける矢野貴之騎手が初めて手綱をとる。①②に当てはまる。
それ以上の将来性を感じさせるのはウルトラノホシ。ネクストスター佐賀の初代王者で、船橋・ブルーバードカップJpnIIIでは勝ち馬から約1馬身差の4着と、JRA馬相手にも上位争いを演じた。その後、挫跖のため大井・京浜盃を回避。今回は2ヶ月半ぶりで久しぶりとなる点がどうかだが、力を発揮できれば間違いなく抜けた存在だろう。石川倭騎手(北海道)は同馬のデビュー時に佐賀で期間限定騎乗しており、全てのレースで手綱を握る。①③④に当てはまり、脚質はどちらかというと⑤か。
トレベルオールは地方全場重賞制覇を果たした吉原寛人騎手を金沢から呼び寄せた。前走・飛燕賞は差し脚を伸ばすもトゥールリーに半馬身届かずの2着。不良馬場でそれだけ迫れたことを考えると、ここでさらなる前進が期待される。③⑤に該当。
フークファンタジーも重賞で2、3着のある馬。②③④に当てはまる。
ケンタッキーグレイは最内枠。過去に逃げたレースもあるが、近走のレースぶりを見ると、このメンバーでは中団より後ろからのレースとなりそう。末脚はしっかりしたものを持っているので、⑤から上位入着に期待したい。
第12回佐賀皐月賞 【出走表】
文・大恵陽子(おおえ ようこ)
競馬リポーター。小学5年生で競馬にハマり、地方競馬とJRAの二刀流。毎週水曜日は栗東トレセンで、他の日や週末は地方競馬の取材で全国を駆け回る日々。グリーンチャンネル「アタック!地方競馬」「地方競馬中継」などに出演のほか、「優駿」「週刊競馬ブック」「うまレター」「馬事通信」など各種媒体で執筆。
「大恵総合研究所」なるデータ分析機関を勝手に設立し、現場取材で得た騎手・調教師などの談話をヒントに、馬場傾向やレース傾向を導き出して精度向上に励む。
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