世界最強馬が参戦! 日本馬の勝算は? ドバイワールドカップデーを丸ごと展望
世界が注目する一大イベント、今年もやって来た
今年も競馬の祭典「ドバイワールドカップデー」がやって来た(写真は昨年のドバイワールドカップの勝ち馬カリフォルニアクローム) 【Getty Images】
ドバイワールドカップは1996年、ナド・アルシバ競馬場で行われるダート2000メートルで創設。世界最高賞金レースとして話題を呼び、第1回競走は当時の世界最強ダートホースにして米国の歴史的名馬シガーが勝利を収めたことでも、世界の競馬史に残るエポックとなった。
その後も、シングスピール、シルバーチャーム、ドバイミレニアムと、毎年のように米国、欧州、UAEを代表する世界的名馬が優勝。このことがドバイワールドカップの価値とレースレベルを押し上げる一方で、ダート2000メートルのレースだけではなく、芝2410メートルのドバイシーマクラシック、芝1800メートルのドバイターフ(旧ドバイデューティフリー)、ダート1200メートルのドバイゴールデンシャヒーン、3歳馬によるダート1900メートルのUAEダービーなど、様々なカテゴリーの重賞レースが次々と新設された。現在は5つのG1レースと3つのG2レースが開催され(アラブ系除く)、賞金の高さ、レースの多様さ、世界各国から集まるトップホースたち、そのハイレベルメンバーの中で頂点に立つ栄誉……それら全てを含め、ドバイワールドカップデーは世界中のホースマンが目指す春のビッグイベントに成長した。
日本馬苦難の時代から感動の初勝利
2011年ヴィクトワールピサがドバイワールドカップを勝利! 日本中に感動をもたらした 【写真は共同】
一方、芝カテゴリーのレースでは日本馬の活躍が目立っている。ドバイシーマクラシックは01年ステイゴールド、06年ハーツクライ、14年ジェンティルドンナの3頭が勝利を挙げ、ドバイターフは前身のドバイデューティフリー時代を含め07年アドマイヤムーン、14年ジャスタウェイ、昨年のリアルスティールと、こちらも3頭が勝ち馬に名を連ねている。このことからも分かるように、日本の芝ホースの実力は紛れもなく世界トップレベル。今年も実力馬が参戦を予定しており、勝ち負けの期待は大きい。
それでは次ページからは、ドバイワールドカップデーの中核をなすドバイワールドカップ、ドバイシーマクラシック、ドバイターフのG1・3競走のレース展望をお届けしたい。昨年からJRAでは海外レースの馬券を購入することができるようになり、今年はこのドバイワールドカップデーが馬券を買える海外競馬の第1弾となる。レースを楽しみ、かつ馬券を的中させるためにもここはしっかりと予習しておこう!