日本ラグビー「9番」争いに挑む茂野 名前を覚えてもらえない時代からの飛躍
「フミさんから盗んで成長できるように」
日本、世界で活躍し、実力を高く評価されているSH田中 【斉藤健仁】
そして、「ゲームタイムを与えたかった」(フィロ・ティアティアHC)という理由で、茂野は、新加入のNZ出身のSOヘイデン・クリップス(東京ガス)とともにプレシーズンマッチに先発。持ち前の強気な姿勢、長いパスでチームの勝利に貢献したが、パスをインターセプトされてトライも献上してしまった。「試合に出場できたことは経験値が上がったし、チームとして動けたことは良かったが、個人的には納得していない。ゲームの流れも作れなかったし、もっとスペースにアタックできるところもあった」(茂野)
また後半途中から出場した田中は、トライを挙げるなど、さすがの存在感を示した。その田中のプレーを間近で見た茂野は「(田中)フミさんは、トライを取る流れの中でボールさばきもいいし、テンポや相手との間合いを見ながらパスをしているところもあり、うまくいったからトライになった。そういったところを僕が盗んで成長できるようになりたい」と自分との違いを真摯に受け止めていた。
スーパーラグビー2年目は「しっかり結果を出したい」
「もっとスマートにならないといけない」と語る茂野 【斉藤健仁】
昨年よろしく茂野は再び、サンウルブズで実力を証明し、6月(アイルランド、ルーマニアと対戦予定)に再び、桜のジャージに袖を通すことができるか。そして、ライバルの田中らと伍して戦い、「9番」として先発することが、日本代表の強化だけでなく、そして2019年ワールドカップへとつながっていく。