「金メダル20個」狙う日本勢の注目は? 札幌で火蓋 冬季アジア大会19日開幕

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金メダル有力候補の小平(中央)。平昌五輪のプレ大会となった世界距離別選手権も500メートルを制した 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】

 過去最多、32の国と地域が参加する2017冬季アジア札幌大会が19日、北海道札幌市で開幕する(競技は18日開始)。9日間で5競技64種目を実施し「アジア版冬季五輪」とも呼ばれるこの大会は今回で第8回を数え、日本で開催されるのは2003年青森大会以来。14年ぶりの自国開催に、日本は146選手を送り込む。

 過去の大会では日本、中国、韓国、そしてカザフスタンの4カ国が金メダルをほぼすべて独占してきた。日本オリンピック委員会(JOC)は今大会の目標として「金メダル20個」を掲げる。自国開催の強みがあるとはいえ前回、前々回の獲得数が13個だったことを考えれば、実施種目の3分の1近くで優勝を狙うのは野心的な目標と言えるかもしれない。

 しかし日本にはアジアトップを狙える選手たちが十分にそろっている。各競技でメダルを狙う主な選手たちを紹介しよう。

スピードスケート小平、フィギュア宇野らが金メダル候補

 スケート競技はスピードスケート、ショートトラック、フィギュアスケートの3つで、計26種目が行われる。

 スピードスケート(20〜23日、帯広開催)で日本の期待を集めるのは、500、1000メートルに出場する小平奈緒(相沢病院)だ。12日まで行われた世界距離別選手権(平昌五輪のプレ大会)では女子500メートルで日本新記録をマークし金、1000メートルでも銀メダルを獲得。今季出場したワールドカップ(W杯)6戦すべてを制すなど絶好調で、30歳を超えてキャリアハイとも言えるパフォーマンスを見せており、今大会でも複数メダル獲得を視野に入れる。

 新種目となるスピードスケートの「マススタート」も注目だ。出場選手全員が一斉にスタートして1周400メートルのコースを16周し着順を競う競技で、タイムだけでなくポジション取りなどの戦略性も問われる。平昌五輪での採用も決まっているこの種目では、女子の高木菜那(日本電産サンキョー)、美帆(日本体育大)姉妹がメダル候補。姉の菜那は今年の世界距離別選手権で2位、妹の美帆は昨年の同大会で3位に入った。1500メートル等の距離別種目と併せ、開催地・帯広を連日のメダルで沸かせたい。

 23日から始まるフィギュアスケートでは、男子シングルに宇野昌磨(中京大)が出場。今季はグランプリファイナル3位、羽生結弦(ANA)不在の全日本選手権で初優勝と飛躍を遂げており、金メダル最有力候補だ。無良崇人(洋菓子のヒロタ)も十分に表彰台入りを狙える。女子シングルはエース宮原知子(関西大)の疲労骨折が判明し、代わりに坂本花織(神戸FSC)が出場。本郷理華(邦和スポーツランド)とともに表彰台を目指す。

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