青木宣親がMLBで戦い続けられる理由 単純でも大事な「粘る」こと

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移籍前からフィットすると確信

メジャー6年目のシーズンに向け調整を進める青木 【スポーツナビ】

 2017年シーズンからヒューストン・アストロズに所属する青木宣親。実は移籍が決まる前、マリナーズの一員として相対する時から、自分がこのチームにフィットすると感じていたという。

「素材はS級ですけど、粗削り。それがすごい魅力ではあるけど、みんながそうだと野球としては成り立たない。バランスが取れていないチームでした」

 イチロー(マーリンズ)以来となる3年連続シーズン200安打を達成したホセ・アルテューベ(26歳)。かつてのアレックス・ロドリゲス(元マリナーズほか)を思い起こさせる大型遊撃手、カルロス・コレア(22歳)。強肩強打で鳴らす外野手のジョージ・スプリンガー(27歳)――。確かに「S級」と呼べる若き逸材がけん引するのが、現在のアストロズだ。

 それだけの逸材を擁しながらも、昨季はアメリカン・リーグ西地区3位に終わり、プレーオフ進出を逃した。リーグで2番目に多い1452三振を喫するなど、青木の指摘する粗削りな部分が露呈したのも原因の一つだろう。だからこそ、プレーの確実性に長けたベテランの加入でチームの底上げが図られる。そこで白羽の矢に立ったのが青木だった。

「もう少し成熟された、野球をわかっている選手がいたらうまく回るし、チームとして良い方向に行くはず。自分がそんな選手になれたら良いと思いますね」

かつてのロイヤルズ加入時に似た状況

アストロズでは背番号「3」を身につける青木 【写真は共同】

 今回の移籍は14年のロイヤルズ加入時と状況が似ていると青木は話す。

「ロイヤルズにいたときにワールドシリーズに出ましたけど、そのときも若手が育ってきて優勝を狙えるチームだと言われていました。ウェーバー制で有望選手を取って、彼らが育ってきて、強くなる。その状況がまさに似ているから、そういう意味でも今回の移籍は良い流れだなと思っています」

「“優勝請負人”ですね!」とこちらが振ると、「もちろんもちろん。自分ではそう思っている。この時期に、このタイミングで優勝する。そのために呼ばれたくらいの気持ちでいますよ」と自覚は十分だ。

 実は1962年の創立以来、一度もワールドシリーズ覇者になったことがないアストロズ。この頂上決戦に立ったのも一回だけだ(05年、当時はナショナル・リーグ中地区に所属)。青木が若いチームの潤滑油になることで、ワールドチャンピオンに登りつめられるか注目だ。

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