2016年を総決算!プロ野球108大ニュース カネシゲタカシの『ぷぷぷぷプロ野球』

カネシゲタカシ

広島・9大ニュース

新井さん、移籍して優勝するマンガとか描いて本当に申し訳ありませんでした 【イラスト:カネシゲタカシ】

【1】25年ぶりリーグ優勝! 広島の街が沸く
 広島の街に歓喜の鐘が鳴りひびく。17年の目標はもちろん連覇、そして悲願の日本一へ。広島伝説はまだまだ続く。

【2】新井貴浩がシーズンMVP「カープに戻ってきて本当に良かった」
 25年ぶりの優勝には背番号25がよく似合う。ちなみにシーズン前には当コラムで、新井さんが「どんな手を使っても優勝する」と意気込んでいたことをいじらせてもらった。移籍して優勝するマンガとか描いて本当に申し訳なかった。
【3】日米通算200勝達成 黒田博樹が涙の引退
 日本シリーズでは打者・大谷翔平にすべての球種を投げて何かを伝えたという。記録にも記憶にも残るレジェンドが惜しまれながらユニホームを脱いだ。

【4】緒方孝市監督が鈴木誠也を評した「神ってる」が新語・流行語大賞に
 思えば「男気」が15年の流行語大賞にノミネートされなかったのは14年の「カープ女子」との被りが考慮されたのかも。満を持して今年は「神ってる」が大賞に。カープ勢すごい。

【5】野村祐輔が最多勝&最高勝率! ジョンソン沢村賞!!
 絶対的エース・前田健太が抜けた穴をみんなで埋めた。外国人選手の沢村賞受賞は1964年のバッキー(阪神)以来52年ぶり。

【6】「ハムカツvs.ハム煮カツ」の日本シリーズ験担ぎ対決
 日本ハムとの日本シリーズ。札幌の居酒屋がハムカツを半額提供すれば、広島の居酒屋は「ハム煮カツ(ハムに勝つ)」を考案し対抗。とりあえず日本ハム本社がいちばん“もう勝った”。

【7】ビジターシート問題などファンのマナーが問われる
 完売のはずのビジターシートに空席が目立ったのはカープファンが入場用に席を買って内野自由席や立ち見席に移動していたたからだとか。球団の対策とファンのマナー厳守が問われるところ。

【8】堂林翔太、護摩行の予約入れる
 護摩行するプリンス、略すと「ごまプリン」。「来年ダメだったら、その先もないと思っている」と本人談。

【9】フィギュアスケートの村上大介、そっくりと評判の前田健太と対面
 番外編で前田健太の話題を。村上大介のツイッターにアップされたツーショット写真はまるで兄弟のようだった。

巨人・9大ニュース

【1】野球賭博問題で逮捕者も
 監督が代わっても、誰が何をやっても、薄暗いモヤの中にいるように見えた今年の巨人。もちろん巨人だけの問題ではない。なかった事にしてはいけない。

【2】巨人らしい巨人の補強が帰ってきた! 史上初のFA選手3人同時獲得
 森福允彦、山口俊、陽岱鋼の3人を獲得。さらにトレードで吉川光夫らも。有史以来、この手の巨大補強が吉と出た例はあまりない。歴史に学んだほうがいいのでは。

【3】坂本勇人、セ・リーグ遊撃手初の首位打者獲得
 もともと特別なオンリーワン選手だったにも関わらず、ここに来てもう一段階の覚醒。われわれの知る坂本勇人は最終形態ではなかったのだ。

【4】菅野智之が投げると澤村拓一が打たれる謎の様式美
 先発・菅野の勝ちを澤村が消すこと計3度。何か恨みでもあるのか。

【5】小林誠司、今年も全方面から怒られる
 村田真一コーチに、マイコラスに、張本勲氏に、古田敦也氏に。今年もめいっぱい怒られまくった小林誠司。いっそグッズ出ないかな。「怒られミット」とか(愛されニットみたいなノリで)。

【6】さようなら大田泰示 未完の大器が未完のままトレード移籍
 大田泰示と公文克彦が、吉川光夫、石川慎吾とのトレードで日本ハムへ。糸井が野手転向後ブレイクしたのが28歳だったことを思えば、26歳の大田は日本ハムにとって面白い存在。

【7】足のスペシャリスト・鈴木尚広が引退
 田中健二朗(DeNA)の牽制(けんせい)で刺されたCSでのプレーがラストとなった。代走のコールで相手を絶望に追い込める唯一無二の存在。WBCで見てみたかった。

【8】マイコラス夫人のローレンさん、自身初の著書出版
 世の中の需要と供給がよく分からない……。

【9】「みんなで○○」シリーズがスタート。「みんなでアフロ」、「みんなでマスカレード」
 来場者全員にオレンジ色のアフロカツラや仮面舞踏会用のマスクを配る珍企画だが、案外話題にならない。やっぱチェック柄のユニホームとかを配るべきだ。

横浜DeNA・9大ニュース

【1】11年ぶりのAクラス入り! 球団初のCS進出を果たす
 選手の成長、今永昇太ら新戦力の加入、ラミレス新監督の緻密なマネジメントで3位に。12球団で唯一出場経験のなかったCSでも躍動。巨人を破りファイナルステージ進出も果たした。

【2】筒香嘉智が大活躍 各紙「ポケモンGOより筒GO!」などの見出しでハッスル
 本塁打王、打点王の打撃2冠。流行の「ポケモンGO」に引っ掛けたダジャレが競うように登場するも、ご本人はスマホの買い替えでデータが消えたので「ポケモンGO」は途中でやめたとか。

【3】三浦大輔が引退 ハマの番長は永遠番長へ
 24年連続勝利を懸けた引退試合では6回1/3、10失点で燃え尽きた。なお引退後はテレビ番組やイベント等にひっぱりだこ。現役時代よりよく見かける気がする。

【4】山口俊、涙のFA移籍
 ベイファンとしてはDeNAを優勝させてからメジャー挑戦というストーリーだったらうれしかった。もうちょっと何とかならなかったのかと思うウエットな移籍劇。

【5】中畑清氏、キャンプに乱入しラミレス監督にギャグをやらせるパワハラ
 当コラムでも紹介。基本的にラミレス監督はドラフト1位選手に表敬訪問した際の「ゲッツ」以外、ギャグを封印。
【6】エリアンがタレントの菊地亜美に似ていると話題に
 菊地さんもツイッターで「ベイスターズのお兄ちゃん」と紹介するなどノリの良さを見せる。個人的にエリアンは漫才コンビ「学天即」のボケ・四条和也さんに似ていると思う。
【7】年々長くなる柳沢慎吾のモノまね始球式 今年は9分間
 柳沢慎吾さんによる始球式という名のロングコント。年々長くなる一方であり、控え選手まで巻き込んですっかり劇団化している。

【8】ハマスタに球団オリジナルビールが登場 球団黒字化にも貢献
 TOBによるハマスタ買収により飲食の売上も球団に入るようになった。満を持して登場した「ベイスターズエール」「ベイスターズラガー」が本当にうまい。

【9】1軍初登板で初球を被弾し炎上 “ブロードウェイ・ミュージカル”が開幕
 名は体を表した途中入団のマイク・ブロードウェイ投手。退団によりあっけなく閉幕。

阪神・9大ニュース

【1】金本知憲新監督の「超変革」元年は4位
 他人をいじることで笑いを取るタイプの金本監督は自虐が苦手。こういうタイプはうまくいっているときはめっぽう強いが、そうでないときはもろい。17年はどうなるか。

【2】鳥谷敬、連続フルイニング出場が667試合でストップ
 記録のためのフルイニング出場継続はチームにとってマイナスでしかなかった。それでも連続試合出場の記録は続いている。

【3】高山俊、北條史也、原口文仁ら若手野手が頭角を現す
 134試合で打率2割7分5厘、8本塁打の活躍で高山が新人王に。知らない名前がたくさん並ぶ阪神のスタメン表は新鮮である。

【4】糸井をFA獲得 金本監督のコメントが大鶴義丹っぽい
「高山、大丈夫か? 俊介、隼太、ゴメンな」。なんとなく「マーちゃんゴメンね」の大鶴義丹氏の記者会見を思い出した。
【5】アタタタタッ!「北斗の拳ナイター」で連勝ストップ!!
 スポーツ報知渾身の秀逸な見出し。
【6】吉本新喜劇と初のコラボ商品を発売
 今までなかったのが意外。ちなみに10月に亡くなった吉本新喜劇・井上竜夫さんの追悼番組では、イチローに招待されたオリックス戦のネット裏で、竜じぃが阪神戦のラジオを聴いていたことが暴露された。

【7】日本ハム・バースの活躍に「これぞ再来!」とむなしく盛り上がる
 日本シリーズでセットアッパーの日本ハム・バースが投打に大活躍。にわかに阪神ファンが盛り上がった。

【8】ヘイグに川崎宗則が珍アドバイス「しっかりスシを食べてこい」
 ブルージェイズ時代の同僚・ムネリンからアドバイスを受けて来日したマット・ヘイグ。スシ食べて一年で帰っていった。

【9】ミュージカル『アニー』のテシー役に久慈照嘉コーチの長女・愛さんが決定

 長女はアニーで、父はアニキのもとで頑張る。

東京ヤクルト・9大ニュース

【1】今年も故障者続出 去年のリーグ優勝から5位に転落
 左手首痛・畠山和洋、右足舟状骨骨折・川端慎吾、左側腹部筋挫傷・雄平、右肘関節遊離体摘出・館山昌平……。並べて書くとまるでお経。

【2】山田哲人、史上初となる2年連続トリプルスリー達成も扱いが地味
 去年は柳田悠岐(ソフトバンク)と並んで時の人だった。なまじ2人も達成したため「簡単そう」と思われている可能性も。

【3】由規、涙の復活登板! 1786日ぶりに白星
 7月9日に復帰登板。2試合目となる中日戦では5年ぶりに白星を挙げた。復活を信じていた全プロ野球ファンが由規とともに泣いた。

【4】守護神・オンドルセクご乱心 無期限謹慎を経て退団
 キレるオンドルセクと泣きそうな比屋根渉のコントラストが印象的だった事件。守護神といえど毅然(きぜん)とした態度で処分したヤクルト、当然とはいえ立派。

【5】オリックス自由契約の坂口智隆が「恩返し」で大活躍
 リードオフマンとして活躍し規定打席もクリア。「拾ってくれたヤクルトに恩返しがしたい」と強調する坂口。人間は気持ちひとつで変われる。

【6】バレンティン、空から落ちてきた腐った魚におののく
 甲子園のレフトを守っていたバレンティンのもとに魚が落下(犯人は鳥)。球団は商魂たくましく「バレンティンvs.FISH」Tシャツを発売した。

【7】史上3人目の偉業を記念し「新垣渚100暴投Tシャツ」が発売
 5月10日に達成した「1000奪三振」を差し置いて「100暴投Tシャツ」が登場。悪ノリにグルーヴ感が出てきた。
【8】真中満監督のドラフト勘違い事件、TVドラマでいじられる
 ドラマ『世界一難しい恋』に「おまえ、真中か!」のセリフが登場。なぜか監督はご満悦。当コラムでも取り上げた一件。
【9】つば九郎の契約更改芸、今年は3時間遅刻でプーチン大統領をフィーチャリング
 毎年ご苦労さまと思う。つば九郎にも、取材する報道陣にも。

中日・9大ニュース

【1】谷繁元信監督、事実上の解任
 00年代セ・リーグの最大のターニングポイントは横浜・谷繁の中日移籍だと思っている。落合政権下の“強竜”は谷繁の力なくしてはあり得なかった。功労者が寂しく名古屋を去る。

【2】球団初の4年連続負け越し 森繁和監督代行「そ、よかったね」とやけくそコメント
 9月6日の広島戦に敗れて4年連続の負け越しが決定。「そ、よかったね。そう書いといてくれよ」と言い残してバスに乗り込む。

【3】田島慎二、開幕から31試合連続無失点の記録を樹立
 あまりいい話題がなかったなかでキラリと光った“タジ魔神”の活躍。しかし今年も59試合登板。入団5年目で既に271試合登板。酷使によるケガが怖い。

【4】FA権取得の大島洋平、平田良介がチーム残留
 残留こそ最大の補強。「どちらか一方でも残ってくれたら」というファンの期待を良い意味で裏切る両主力の残留だった。しかし、普通の補強もやっぱり必要だ。

【5】落合GM退任にドアラが「やさしい人だった」と故人をしのぶかのようにコメント
 中日の「落合派」は白井オーナーだけと言われていたが、もうひとり……いや、1頭いた。

【6】小笠原慎之介、格闘技用グローブを衝動買いして「何で買っちゃったんだろう」
 炎上降板してベンチを殴るときに便利(両手を骨折から保護)。
【7】森政権に森脇浩司コーチが入閣 「森監督の“脇”にいてもらう」と球団代表がドヤ顔
 前オリックス監督・森脇氏のコーチ入閣に関して。西山和夫球団代表がうまいこと言った。

【8】ナニータ自由契約も、応援歌は記憶に残る
「ナニ〜タ! ナニ〜タ! ナニ〜タ! オイオイオイ!」のコールは盛り上がった。対抗して巨人も「菅〜野! 菅〜野! 菅〜野! 甥、甥、甥!」を開発中(うそです)。

【9】山本昌激白「趣味のラジコンのおかげで50歳まで現役を続けられた」
「彼らは1銭の得にもならないにもかかわらず、ラジコンを凄く追求していたんです」――現役時代さながらに微妙なコーナーを突く発言でファンを唸らせた。

※「ぷぷぷぷプロ野球」は今回で終了です。1シーズン、ありがとうございました。

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著者プロフィール

1975年生まれの漫画家・コラムニスト。大阪府出身。『週刊少年ジャンプ』(集英社)にてデビュー。現在は『週刊アサヒ芸能』(徳間書店)等に連載を持つほか、テレビ・ラジオ・トークイベントに出演するなど活動範囲を拡大中。元よしもと芸人。著書・共著は『みんなの あるあるプロ野球』(講談社)、『野球大喜利 ザ・グレート』(徳間書店)、『ベイスたん』(KADOKAWA)など。

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