【新日本】オカダ悪夢のクリスマス…オメガ凶行で担架搬送 エース復権へ 棚橋がテーマ曲&コスチュームに別れ

高木裕美

1.4ドームjへ内藤と棚橋がにらみ合い

1.4ドーム決戦へ至近距離でにらみ合う内藤と棚橋 【写真:前島康人】

 セミファイナルでは、棚橋弘至&天山広吉&小島聡&KUSHIDA&デビッド・フィンレー組vs.内藤哲也&SANADA&EVIL&高橋ヒロム&BUSHI組という、本隊対ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンによる10人タッグマッチが行われた。
 今年まで6年連続ドームのメインイベントに立っていた棚橋だが、来年の内藤とのIWGPインターコンチネンタル王座戦はセミファイナルに決定。さらに今年はケガにも泣かされ、タイトルマッチ戦線からも離脱。プロレス大賞MVPも内藤にさらわれた。「エース」の座からはほど遠い活躍に、棚橋はドーム大会からテーマ曲とコスチュームを一新することを決意。この日が現テーマ曲&コスチュームでの最後の試合となっていた。

ヒロムとKUSHIDAは激しし場外戦

【写真:前島康人】

 だが、棚橋の意気込みとは裏腹に、試合は圧倒的なLIJペースで進行。前日の凱旋マッチで観客の目を釘付けにしたヒロムは、この日も序盤戦から棚橋とKUSHIDAに場外へのセントーンアタックを敢行する。棚橋もオレが主役だとばかりに、内藤にフライングフォアアーム、ドラゴンスクリュー、低空ドロップキックを繰り出すと、内藤もマンハッタンドロップ、低空ドロップキックでお返し。だが、10分過ぎ、KUSHIDAがヒロムをホバーボードロックでとらえたと見るや、棚橋も内藤をテキサスクローバーホールドで捕獲。フィンレーがSANADAとEVILをプランチャで分断する間に、天山のニールキック、小島のラリアットでBUSHIを仕留め、本隊が勝利をもぎ取った。

【写真:前島康人】

 だが、試合終了後も収まらないヒロムとKUSHIDAは、激しい場外戦を展開。ドームでのIWGPジュニア王座戦を前に、早くもヒートアップした。一方、内藤と棚橋も至近距離でにらみ合い。LIJの退場後、会場からは大「棚橋」コールが自然発生し、棚橋が叫び声を上げると、この日で封印するテーマ曲『HIGH ENERGY』に合わせてエアギター。IWGP王座を初戴冠するよりも前の04年から使い続け、共に激動の時代を歩んできた、観客も思い入れのあるこのテーマ曲に、最後の別れを告げた。

柴田と後藤は連日の大激闘

因縁対決にヒートアップする柴田と後藤 【写真:前島康人】

 NEVER無差別級王座を争う柴田勝頼と後藤洋央紀も前日続きタッグで対戦。2戦連続、後藤のGTRで勝負を決められている柴田は、その鬱憤を晴らすかのように後藤にエルボーを乱れ打つと、さらに串刺しドロップキック、胴絞めスリーパー。後藤も牛殺しで反撃に出るが、柴田は武者返しで流れを引き戻し、後藤を場外へ蹴り落としてから、パートナーの邪道をPKで仕留め、最後の前哨戦でまたしても優位に立った。

中西と永田が約7年4カ月ぶり一騎打ち

永田と中西は約7年4カ月ぶりに一騎打ち 【写真:前島康人】

 第三世代の中西学vs.永田裕志による約7年4カ月ぶりの一騎打ちは、共にアラフィフとは思えない大熱戦へ。中西がトップロープからの雪崩式ブレーンバスター、アルゼンチンバックブリーカー、ヘラクレスカッターを繰り出せば、永田も白目式腕固め、雪崩式エクスプロイダーで対抗。最後はここ一番の大技エクスプロイダーオブジャスティスで勝利。試合後はガッチリと握手をかわした。

矢野と石井が乱入 ベルトを持ち逃げ

 真壁刀義&本間朋晃&ジュース・ロビンソン組vs.タマ・トンガ&タンガ・ロア&チェーズ・オーエンズ組によるIWGPタッグ前哨戦では、前日に続き矢野通が乱入。「東京ドーム大会のX」に名乗りを上げた矢野は、パートナーに指名した石井智宏と共に両軍を襲撃すると、2本のベルトを持ち逃げしてしまった。 
 前日はトンガ組のフィニッシュ直前にゴングを鳴らした矢野だが、この日も本間のこけしから真壁のキングコングニードロップが繰り出される直前にまたも勝手にゴング。試合後、直前の試合で矢野と結託した石井も乱入し、真壁にラリアット、本間にヘッドバットを放つと、さらに矢野がトンガに急所攻撃、石井がタンガにラリアット。4人がダウンする間に、”崇高なる大泥棒”矢野が2本のIWGPベルトを強奪。ドームのカード変更へ実力行使に出た。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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