川田将雅の迷いなき野望 目の前の敵を射る―1000勝インタビュー―
ダービー制覇、1000勝達成 自身にとって大きな大きな1年に
今年はマカヒキとのコンビでダービージョッキーにもなった(撮影:下野雄規) 【netkeiba.com】
「今は毎週、競馬を本当に楽しんでいます。もともと僕には自信しかないですからね。今まで一度も、自信がなかったことなんてありませんから(笑)」
31歳にして、なんてふてぶてしい発言! が、これが川田将雅の魅力であり、強さの源なのである。
「僕としては当たり前のことをやってきただけで、何も特別なことはしていないんです。レースでの着順にしても、リーディングの順位にしても、目の前のことをただ必死に追ってきただけ。人付き合いが苦手なぶん、競馬で認めてもらわなくてはと、それはもう必死でしたけどね。もちろん、その思いは今も変わりませんし、若い子たちのためにももっともっと頑張らなくてはと思います。とはいえ僕がすべきことは、今週も来週もこれまで通り、目の前の“ひとつ”に誠心誠意を注ぐだけです」
マイルCSには前哨戦のスワンSを快勝したサトノアラジンとのコンビで挑む 【netkeiba.com】
「マイルCS、香港マイルと予定されているなかでのスワンSでしたが、そこであれだけの勝ち方ができましたから、当然期待は大きいです。勝ち急ぐことなく、あれだけの競馬ができるということは、やはり秘めたポテンシャルが違うんだと思います。安田記念は流れの向かない競馬になってしまい、直線でも道が作れませんでしたからね。今度こそ、この馬の全力の走りができるように頑張りたいです」
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生意気でもいいじゃないか、雑音を封じ込める腕があるのなら──。一般社会に置き換えてみても、それで周囲を納得させられる人材は少ない。が、競馬界には、川田将雅がいる。凡人である筆者にとっては、存在自体が憧憬なのである。