【新日本プロレス】ノア石森組と六本木ヴァイスが決勝進出 NEVER王者柴田がEVILの襲撃でKO

高木裕美

スーパージュニアタッグトーナメントはノアの石森&ACH組と六本木ヴァイスが決勝へと駒を進めた 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 30日の新日本プロレス「戦国炎舞 -KIZNA- Presents Road to POWER STRUGGLE」東京・後楽園ホール大会では、超満員札止めとなる1722人を動員。目前に迫った11.5大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)大会や、来年1.4東京ドーム大会に向け、白熱した戦いが繰り広げられた。

石森がV宣言 六本木ヴァイスは不協和音解消で決勝へ

石森の450°スプラッシュとACHのミッドナイトスターで試合を決めた 【写真:SHUHEI YOKOTA】

「Super Jr. Tag Tournament 2016」準決勝戦では熱戦の末、11.5大阪での決勝戦の顔合わせは、石森太二&ACH組vs.ロッキー・ロメロ&バレッタ組に決定した。

 プロレスリング・ノアの石森&ACH組は、準決勝戦でリコシェ&デビッド・フィンレー組と対戦。今年のノアの「日テレG+杯争奪ジュニアヘビー級タッグ・リーグ戦」を制覇した実績を引っさげて敵地に乗り込んできた石森組は、リコシェのスピード&フィンレーのパワーに苦戦しながらも、ACHが飛んできたリコシェをキャッチしてブレーンバスターを炸裂。石森の450°スプラッシュ&ACHのミッドナイトスターの同時発射で勝利をつかんだ。

 一方、ロメロ&バレッタの六本木ヴァイスは、田口隆祐&フエゴ組と対戦。すでに入場のダンスから全力投球の田口組に対し、不協和音が続いている六本木ヴァイスは不穏な空気が充満。タッチひとつで揉めるなど、試合中にもどんどん溝が深まっていく。だが、お互いのピンチに無言で乗り込み、危機を脱すると、フエゴに合体技のストロングゼロを炸裂。試合後は握手&ハイタッチで絆を確かめ合った。

 大阪決戦が決まった両軍は、早くもリング上で舌戦を展開。「ニュージャパンはオレたちのホームだ」と外様のノア勢を突き放したロメロに対し、石森も「決勝ではこれ以上の戦いをして、優勝持っていきます」とV宣言。「大阪ではオレたちがナンバーワンだと見せ付ける」と、ノアの看板と誇りにかけて、新日本でも栄冠をつかみ取ると豪語した。

柴田はEVILに右腕を痛めつけられ暗雲

大阪でNEVER王座戦を闘う柴田は、EVILにKO状態にされる 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 棚橋弘至&柴田勝頼&真壁刀義&本間朋晃組vs.内藤哲也&SANADA&EVIL&BUSHI組による大阪のダブル前哨戦は、大荒れの展開となった。

 相変わらず、内藤がIWGPインターコンチネンタルベルトを雑に扱い、本隊側の怒りが高まる中、まずは大阪で一騎打ちが組まれた棚橋とSANADAが先発。棚橋がまずは張り手を見舞うと、SANADAもすかさずお返し。中盤戦でも、棚橋のドラゴンスクリューに、SANADAも即座にやり返すなど両者一歩も引かず。一方、大阪でNEVER無差別級王座を争うEVILは、王者・柴田の痛めている右腕に容赦なくイス&鉄柱攻撃を見舞い、戦力外とする。

 試合は本間がBUSHIの毒霧からの内藤の急所蹴り&丸め込みに3カウントを献上し、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンが勝利。だが、試合後もEVILはNEVERのベルトで柴田を殴打すると、必殺技のEVILを発射。ダウンしたまま動けない柴田を踏みつけてから、ベルトを投げ捨てて退場。決戦まで1週間を切り、柴田の王座防衛に黄色信号が灯った。

オメガらはハロウィン仮装で登場

バレットクラブのケニー・オメガらはゴーストバスターズの仮装で登場 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 1.4東京ドームでIWGPヘビー級王座を争うオカダ・カズチカとケニー・オメガは6人タッグマッチで対戦した。オメガはマット・ジャクソン&ニック・ジャクソンと共に、ゴースト&ゴーストバスターズの仮装で入場。明日に迫ったハロウィンを楽しむだけの余裕を見せ付けると、そのまま奇襲攻撃。衣装を着たまま、3人同時のトペスイシーダを決めてみせる。オカダもヤングバックスの2人まとめてジャベで締め上げるなど、王者のプライドを誇示するが、コーナーに上がったところで、オメガが顔面にコールドスプレーを噴射。ペースを握らせない。

 オメガ組はオカダのパートナーであるウィル・オスプレイに照準を定めると、まずはヤングバックスが場外で合体技のインディテイカーを炸裂。さらに3人がかりのトリプルトラースキックから、オメガが片翼の天使でフィニッシュ。観客の心も、勝利もわし掴みにした。

IWGPタッグを争う2組が火花を散らす 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 大阪でIWGPタッグ王座を争うタマ・トンガ&タンガ・ロア組と石井智宏&YOSHI−HASHI組が6人タッグで前哨対決。兄弟ならではの息の合った連係を見せる王者組に対し、石井組も闘志ムキ出しで応戦。チェーズ・オーエンズをとらえ、石井のラリアット、YOSHI−HASHIのダブルニーアタック、石井の垂直落下式ブレーンバスターでトドメをさした。

 だが、勝利にも収まらない石井は、試合終了後もトンガを客席まで追いかけ、場外で激しくやり合った。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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