ロッテに勝利を呼び込む鉄壁リリーフ陣 伊東監督は故郷・熊本へ「勇気を与えたい」

千葉ロッテマリーンズ

守護神・西野ら鉄壁のリリーフ陣を中心に好スタートを切ったロッテ 【写真提供:千葉ロッテマリーンズ】

 今シーズンのペナントレースで、好スタートを切った千葉ロッテ。5月11日終了時点で38試合を戦い終えて、21勝16敗1分けで2位。首位・福岡ソフトバンクを4ゲーム差で追っている。就任4年目を迎えた伊東勤監督は、序盤の戦いを「全員で戦っていくという自分たちのスタイルで戦っている結果だと思う」と振り返る。

12球団トップの防御率を誇る救援陣

 伊東監督が評価しているのが、リリーフ陣の働きだ。リリーフ防御率は2.47で、これは12球団中トップの数字だ。指揮官は目を細めて言う。

「リリーフ陣が好成績を残してくれていますね。マウンドに送り出せば抑えてくれるといういいパターンができています。昨シーズンの終盤、負けられない状況の中で、リリーフ陣が頑張ってずっと抑えてくれた。その実績が彼らの自信になっていると思います。今は『打たれない』という強い気持ちでマウンドに上がってくれている。相手チームの打者の目にも、そういう姿が映っているのではないでしょうか」

 現在のリリーフ陣の成績を登板数の多い順にみると、以下のとおりとなっている。

益田直也 16試合(16回1/3) 2勝0敗3ホールド2セーブ 防御率1.10
松永昂大 16試合(13回2/3) 1勝0敗3ホールド0セーブ 防御率1.32
西野勇士 15試合(14回2/3) 2勝1敗1ホールド10セーブ 防御率3.68
内竜也 15試合(14回1/3) 3勝0敗9ホールド0セーブ 防御率1.26
藤岡貴裕 13試合(21回1/3) 1勝0敗1ホールド0セーブ 防御率0.42
南昌輝 12試合(15回) 0勝1敗0ホールド0セーブ 防御率1.80

 ここまでの38試合で逆転負けしたのは5試合と、リーグで最も少ない。また、逆転勝ちしたのは12試合とリーグで最も多い。先発陣が踏ん張り、リードした状態でバトンを受け取ると、そのまま試合の流れを相手に渡さない。仮に先発陣が崩れても、相手に追加点を許さずに試合の流れを引き戻す。リリーフ陣は、そんな投球を続けている。

 伊東監督が「一番象徴的な試合だった」と言うのが、4月13日の東北楽天戦(Koboスタ宮城)だ。

 2回に2点を先制したが、その裏に先発のイ・デウンが4四死球と制球を乱して同点に追いつかれてしまう。3対3で迎えた4回には、先頭の松井稼頭央にライトへのソロを許し、勝ち越された。その後、1死二塁となったところで、2番手として藤岡がマウンドへ上がると、6回までを1安打無失点で抑えた。

 すると、7回に清田育宏のセンターへのタイムリーで同点に追いつき、さらに8回には中村奨吾の押し出し四球で勝ち越しに成功。7回からは益田、内、西野がそれぞれ1回ずつ無失点に抑え、5対4で逆転勝ちした。

「あの試合では、藤岡が流れを止めてくれて、逆転勝ちした。藤岡の存在は大きいですね」(伊東監督)

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