躍進の白井、内村に続いて代表決定なるか? 4日開幕、NHK杯体操のポイントは

日本体操協会:遠藤幸一

女子は村上、寺本、杉原が中心

全日本選手権・個人総合の表彰式で笑顔を見せる(左から)寺本、村上、杉原 【写真:アフロ】

 一方、女子はこのNHK杯の上位3名を代表候補選手とする。男子のようにこの時点で代表内定とはならないが、全日本で優勝した村上茉愛(日本体育大)、2位の寺本明日香(中京大)、3位・杉原愛子(朝日生命)は、4位以下と得点差があり、大崩れしない限り順当に選ばれそうだ。何よりもこの3選手は、昨年の世界選手権でリオ五輪の団体出場権を獲得した中心メンバーであり、本番でも十分に計算できる選手たちと言えるだろう。

 そして、6月の全日本種目別選手権の結果を見て4名が代表候補選手として加わり、合計7名の代表候補選手から合宿試技会などを経て、最終的に5名の代表選手に絞る。この5名は6月末には決定する予定だ。

求められる個人総合の力

 ロンドン五輪団体では、銀メダルを獲得した日本男子が予選5位、金メダルの中国は6位だった。そして個人総合金メダルに輝いた内村も、個人総合予選では9位につけていた。

 世界選手権よりも少ない人数で戦う五輪団体は、その5名に大きな負担をかけ、想定外の結果につながる怖さがある。さらに4年後の東京大会は、4名で団体総合を競うことが決まっている。

 そうなると、個人総合の力がますます重要になるのは想像に難くない。そうした意味においても、体操ファンなら個人総合のトップを決めるNHK杯は、必ず注目しておく必要があるだろう。

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著者プロフィール

1961年東京生まれ。日本体操協会常務理事・総務委員長。体操の金メダリストである父親を持つものの、小学、中学はサッカーに明け暮れていた。高校で体操に転身。国際ルールのイラストレーターとして世界中の体操関係者にその名を知られている。

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