【M-ONE】“ムエタイ都市伝説”ヤスユキ、ラジャ王者超えならず

長谷川亮

梅野をKOしたラジャダムナン王者ヨードレックペットと対戦

“ムエタイ都市伝説”ヤスユキ、現役王者超えはならず 現ラジャダムナン王者に挑んだヤスユキだったが僅差の判定で一歩及ばず 【長谷川亮】

 キックボクシング「M-ONE」が21日、東京・ディファ有明で開催された。
 今大会のメインには“ムエタイ都市伝説”の異名を取るヤスユキ(REBELS−MUAYTHAIスーパーフェザー級王者)が登場。5月に羅紗陀(元WBCムエタイ日本スーパーフェザー&ライト級王者)、8月にはWBCムエタイ世界スーパーフェザー級王者の梅野源治と、大物日本人対決が連続で控えるヤスユキだが、今回も大一番。12月にその梅野をヒジでのKOに下したラジャダムナンスタジアム認定ライト級王者ヨードレックペット・ソー・ピティサックと対戦した。

僅差の判定負けも8月の梅野戦に手応え

僅差の判定で敗れたヤスユキだったが8月の梅野戦には手応え 【長谷川亮】

 162cmとライト級にしては小さくガッシリしたサウスポーのヨードレックペットに、ヤスユキは槍のような左ジャブ、右ミドル、前蹴りで対抗。ヨードレックペットも左インロー、左ミドルと飛ばしてくるが、ヤスユキは蹴られてもそのたびに右ミドルを返していく。
 3R、ヨードレックペットはミドルとボディーストレートに力を込めてくるが、ヤスユキは足を使って攻撃をまとめさせず、逆にジャブとストレートで応戦。しかしヨードレックペットのガードは固く破れない。
 4Rには左ハイを放って効かせ、そこからワンツーでラッシュしたヤスユキだが、ヨードレックペットは持ちこたえると左ミドルを的確に、かつ快音を響かせ決めていく。5Rもヤスユキの右ミドルに対し左ミドルで蹴り合いを上回って終えると、判定は49−49、49−48、49−48の2−0でヨードレックペット。ムエタイ都市伝説をムエタイ現役王者が退けた。

 KO決着となった場合、勝者に20万バーツ=約75万円が贈られることになっていた今回の一戦だが、試合は僅差の判定に。ヤスユキは「力量差があれば倒しにくる選手」とヨードレックペットを評した上で「倒しに行くのはリスキーだと思ったのでは」と分析を加え、現役王者超えはならなかったものの「KOされなかったのでそこそこいい試合になるのでは」と8月に待つ梅野戦について語り、試合に手応えを感じていたようだった。

右ハイで奪ったダウンのリードを守って金星

右ハイでダウンを奪った健太は“日本人キラー”ゴンナパーに判定勝ち 【長谷川亮】

 またセミファイナルには2010年11月の初来日から5年4カ月の間で10戦を行い、10勝・6KOと対日本人無敗のゴンナパー・ウィラサクレックが出場。この“日本人キラー”を止めるべく、健太(元WBCムエタイ日本統一ウェルター級王者)が挑んだ。
 サウスポーから強蹴する左ミドル、ヒジ打ちで襲うゴンナパーだが、健太はこれに気圧されることなく右ハイを放って決めダウンを奪取。その後もアッパーを交えたパンチの連打、左ハイでラッシュして初回を終える。
 しかしここで終わらないのがWPMF世界スーパーライト級王者のゴンナパー。左ミドルで健太のわき腹を襲い、これで健太のガードを落とすと続けて左ハイで顔面を狙う。だが健太はこの猛攻をこらえると、ゴンナパーが失速に陥ったところを見計らって首相撲からのヒザ(4R)、そして最終5Rはヒジで反撃して各ラウンドを終える。

 結果、2R以降ゴンナパーの追い上げを許したもののダウンのリードを守って48−47、48−47、48−48の2−0で判定勝ち。ハイペースで試合を重ね、これで昨年9月から6連勝とした健太は“ストップ・ザ・ゴンナパー”を果たすとともに、5月のWBCムエタイ日本統一ウェルター級タイトルマッチ(王者:大和侑也)に弾みをつけた。

女子高生王者・伊藤紗綾が初防衛

女子高生王者・伊藤紗綾がWPMF世界王座初防衛に成功 【長谷川亮】

 なお、大会第7試合ではWPMF世界女子ピン級タイトルマッチが行われ、王者・伊藤紗綾が挑戦者のLittle Tigerを下して初防衛に成功。昨年9月に対戦したTigerのリターンマッチを受けて立ったが、2Rに右ヒザをボディーに打ち込んで効かせ、常に前に出て下がらない姿勢も見せ、49−48、49−49、49−48の判定勝ちを果たした。

 その他、大会の全試合結果は以下の通り。

■「M−ONE」
3月21日(月・祝)東京・ディファ有明

<第10試合 メインイベント 60.32kg契約 3分5R>
○ヨードレックペット・ソー・ピティサック(タイ/ラジャダムナンスタジアム認定ライト級王者)
(判定2−0)
●ヤスユキ(Dropout/REBELS−MUAYTHAIスーパーフェザー級王者)
※49−49、49−48、49−48

<第9試合 セミファイナル 66kg契約 3分5R>
○健太(E.S.G/元WBCムエタイ日本統一ウェルター級王者)
(判定2−0)
●ゴンナパー・ウィラサクレック(タイ/WSRフェアテックス/WPMF世界スーパーライト級王者)
※48−47、48−47、48−48

<第8試合 58kg契約 3分5R>
○一戸総太(WSRフェアテックス三ノ輪/WPMF世界フェザー級王者、元WPMF世界スーパーバンタム級王者)
(判定3−0)
●TAaaaCHAN(PCK連闘会/JAPAN KICKBOXING INNOVATIONフェザー級王者)
※50−48、49−48、49−48

<第7試合 WPMF世界女子ピン級タイトルマッチ 2分5R>
○伊藤紗弥(尚武会/WPMF世界女子ピン級王者)
(判定2−0)
●Little Tiger(WSRフェアテックス三ノ輪/WMC世界女子ピン級王者、WBCムエタイインターナショナル女子アトム級王者/挑戦者)
※49−48、49−49、49−48
※伊藤が初防衛に成功

<第6試合 WPMF日本フライ級王座決定戦 3分5R>
○矢島直弥(はまっこムエタイジム/WPMF日本フライ級2位)
(判定2−0)
●隼也ウィラサクレック(WSRフェアテックス三ノ輪/WPMF日本フライ級1位、元WPMF&MA日本フライ級王者)
※49−48、49−49、49−48
※矢島が新王座に就く

<いつか引退記念エキシビションマッチ 2分1R>
―いつか(新宿レフティージム/WPMF世界フライ級王者)
(勝敗なし)
―グレイシャア亜紀(NEXT LEVEL渋谷/WPMF日本スーパーフライ級王者、WMC女子インターコンチネンタルスーパーフライ級王者、元J−GIRLSフライ級王者)

<第5試合 54kg契約 3分5R>
○KOUMA(WSRフェアテックス荒川/WPMF日本スーパーバンタム級王者)
(3R1分16秒 TKO)
●知花デビット(ワイルドシーサー群馬/JAPAN KICKBOXING INNOVATIONバンタム級王者)

<第4試合 WPMF日本ウェルター級 3分3R>
△引藤伸哉(ONE'GOAL/WPMF日本ウェルター級王者)
(負傷判定ドロー)
△ポームロップ・サコンシン(タイ)
※30−30、29−29、29−29
※両者ドクターストップのため3R途中までの採点

<第3試合 64kg契約 3分3R>
○峯山竜哉(WSRフェアテックス蕨)
(1R 2分39秒 TKO)
●夢・センチャイジム(センチャイムエタイジム)

<第2試合 WPMF日本スーパーライト級ランキング戦 3分3R延長1R>
○畑孟(ワイルドシーサー群馬/TENKAICHIスーパーライト級王者、INNOVATIONスーパーライト級7位)
(3R 1分58秒 TKO)
●貴雅(WSRフェアテックス西川口)

<第1試合 WPMF日本スーパーライト級ランキング戦 3分3R延長1R>
○杉本卓也(WSRフェアテックス三ノ輪)
(3R2分04秒 TKO)
●カズ宮澤(エコドリーム)
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著者プロフィール

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

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