中邑真輔 渡米直前単独インタビュー「自分と一緒に冒険を楽しんで欲しい」

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その場その場で対処していく

無駄な心配をしていてもしょうがない。その場その場で困難は乗り越えていく 【スポーツナビ】

――外国人とは積極的にコミュニケーションを取ってきたんですね。

 ただいかんせん、ちゃんと英語を勉強したことがない。だから上司と話す場合、ギャグの言えない上司がいるわけじゃないですか? ふざけられないなと。そのあたりの英語がね。
 それこそ「ヘイ、メン! ワッツ アップ?」みたいなあいさつをしたら殴られますからね(笑)。だからちゃんとした英語はどれだっけっていうのはあります。

――トレーニングセンターでは新日本プロレスでともに戦ったフィン・バロール選手(プリンス・デヴィット)やヘッドコーチのマット・ブルームさん(ジャイアント・バーナード)らがいると思いますが、その選手らが教えてくることは?

 あいつらも結構適当ですからね(笑)。メールでやり取りをしていても、文法なんてぐちゃぐちゃですから。まあそれで通じるからいいんですけど。それこそ普通にメールで最新のスラングとか使ってきますからね。直訳できねーよって。

 でも無駄な心配をしてもしょうがないかなと。そういうところは、その場その場で対処していかないといけないから。

まずはコンディションを整える

試合に向けては「あえてのノープラン」と話す中邑。米国のリング上でどんな戦いをしてくれるか今から楽しみだ 【スポーツナビ】

――さて、これからリングを変えて戦っていくわけですが、新日本でも多くの外国人選手と戦ってきました。今後は今まで以上に様々な選手と戦っていくわけですが、どのような戦いをしていきたいと思っていますか?

 何も決めてないですね。というか、決めないですね。その現場に行って、状況を見てからだと思います。だから自然と、僕は人と同じものを好まないので、それからだんだん自分が形成されていくと思います。もちろんベースは変わらないし、「これが中邑真輔」というのはあるのですが、こうじゃなきゃだめだとは決めていないです。だから、その瞬間瞬間のフィーリングだと思うから、そこから自分で行動すると思います。

――その状況に置かれてから自分の色を考えると。

 そうですね。用意周到に準備していって、それができるかどうかは分からないですし、自分はまだ現場に立っていないわけですだから。一番最初に立つ、ダラスのデビュー戦の空気を味わった瞬間に、多分、バチンとやろうと思います。

 まあ格好よく言っていますが、ノープランです(笑)。あえてのノープランですけど。

――新日本時代も基本は同じような感じだったのですか?

 だからそこで自分の頭を柔らかくしないといけないんですよ。状況状況に合わせ、対戦相手のコンディションもあるので。だから、まずは自分の体が思う通り動くようにコンディションを整える。だからコンディションを整えることばかり考えていますね。

――それは日々のトレーニングの中で気を付けて整えていると?

 やりたいことができるためにコンディションを整える。それは精神衛生上もそうだし、体調管理もそうです。それこそ明日がデビュー戦だっていう日に、焼肉食って、ラーメン食って、ケーキを食おうとは思わないですよね? そのあたりはやりすぎず、体が思い通りに動くような持って行き方をしますね。

――デビュー戦だからといって緊張せず、自然体で臨むということですね。

 それが一番いい方法だと思っていますから。現時点で想像でしかないこと、ダラスの会場がこんなんで、対戦相手がこんなんで、いちいちそんなことを想像していてもしょうがない。それはここまで培ってきた中邑真輔がどう対処するか。そこは対処したい方法で、体を動きやすい状態に持って行くだけですね。

――最後にWWEファン、そして日本で応援するファンに、メッセージをお願いします。

 何がためにWWEに来たのかというのは、まだ見ぬ世界を感じたいという部分。もうそれは「アドベンチャー」ですよ。冒険なんですよ。自分と一緒にその冒険を楽しんで欲しいですね。

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