旧世代よ覚悟、鬼脚ノンコノユメが斬る! 初GIへ「インを突くことはない」

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蹄鉄の減りが倍の速さになった

特に後肢の成長は著しく、蹄鉄の減りが以前よりも倍の速さになったという 【netkeiba.com】

 昨年最後のレースを2着で終えたノンコノユメは、フェブラリーSを目標に据えて放牧に出された。

「ジャパンダートダービー(JpnI・1着)から武蔵野Sまでは4カ月半空いていましたが、今回はチャンピオンズCから2カ月半ですから。休養期間が短いとかなり調整がしやすいですね」

 2月3日にウッドチップコースで行われた2週前追い切り時には「少しずつ上がってきたという感じで、思い描いた通りに来ています」と、加藤は順調な調整過程をアピールしていた。

 翌週10日の1週前追い切り時には「今週はジョッキー(石川騎手)に乗ってもらって、気合いを入れました。稽古は元々動きませんからね。以前、66秒くらいで動いたことがありましたが、今は調教とレースとは別だとわかっているようです。ただしっかり中身を作らなければならないですし、良いラップを踏んできています。長めから息を作るという、いつもの調教スタイルですね」

 時計は目立たないものの、加藤のコメントからは本番に向けての仕上げが抜かりなく進んでいることが窺えた。

 さらに今年になって、肉体面に大きな成長が見られるという。

「間違いなく背中から腰に力がついています。今回の放牧明けの2週間目くらいから、ダートコースを走っている時の蹴り上がりが随分力強くなってきたなと。蹄鉄の減り方が今までとは違うんですよ。蹴りがすごくて、後肢の蹄鉄の減りが早くなりました。いつもの倍の速度で鉄が薄くなるんですよ。

 通常蹄鉄は、2週間から3週間弱くらいで改装するのですが、後ろ脚に関してはその間に1回改装を挟みます。つまり前脚が1回のところ、後ろ脚は2回打ち替えているということです。間違いなく力がついてきていて、それが鉄の減りに表れているんでしょうね。レース間隔もあけていますし、3歳から4歳になって良い感じの成長曲線を描いているのではないかと思います」

 ノンコノユメの成長振りに、加藤は満面の笑みを浮かべた。

「今回は本当に楽しみなんです」

加藤征師も「間違いなく機動力がアップしていますので、今回は本当に楽しみ」と意欲を見せている 【netkeiba.com】

 気になるのはチャンピオンズCでインを突いたノンコノユメが、フェブラリーSではどのようなレースをするかだが、

「ある程度の流れにはなるとは思いますが、自分の競馬のスタイルは決まっています。あとは自分の時計をどれだけ詰められるかでしょう。35秒を普通に切って走れるとは思うんです。良馬場でも走れると考えていますし、むしろ良馬場を望んでいますね。東京1週目のダートは脚抜きが良かったですけど、2週目を見ていると、追い込み馬にはちょうど良い馬場になってきています。だから雨は降ってほしくないですね。まあ先行馬がズラリといますし、内があくことはないと思いますので、インを突くことはないでしょう」と、師は冷静に語った。

 そして最後に付け加えた。

「先ほども言ったように、背中から腰に力がついて間違いなく機動力がアップしていますので、今回は本当に楽しみなんです」

 機動力アップに得意の東京コース、直線で外に出す競馬とくれば、前走の鬱憤を晴らすような自慢の鬼脚が炸裂するはずだ。今週末、ダート界の新旧交代となるかどうか。注目したい。

(文中敬称略)

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