選手から転身した高知FD球団社長 「球児特需」を一過性にしないために
今後の補強はビッグネームに頼らない
藤川が電撃加入した夏以降、球場には多くの観客が詰め掛けた 【写真は共同】
しかし、これについて、梶田は複雑な表情を見せる。
「まあ、そうなりますね。でも、そうやって藤川投手を見に来てくれたファンをつなぎとめるにも、やっぱり雰囲気作りが大事だと思います。そうなると、やっぱり勝たないと、絶対にお客さんは来てくれません。だからもう来季に向けて補強に動いてます」
詳細は企業秘密ということだったが、その補強策もビッグネームに頼るつもりはないという。
「まあ、NPB経験者はいい選手だということは分かってますけど。やっぱり、僕たちの根本は、トップリーグのNPBに選手を送り出すことなんですよね。だから、その範囲で選手をとり、育てて、それから勝つ、っていうのが、いい流れになってくると思うんですよ。そこの部分でどれだけ人を呼べるようになるのか、どれだけ育てるのかっていうところが大事だと考えています」
目指すは北米の独立リーグ
「各球団、球場にお客さんが集まって、運営がうまくいくっていうのが理想だと思うんですよ」
好選手の獲得、リーグ戦のレベルアップと自チームの好成績、NPBへの選手送出という正の循環を作るべく彼は日々奔走している。この夏、北米の独立リーグを目の当たりにしてきた副社長から話は聞いている。
「向こうは3000人くらい入るんでしょ。目指すは本場の独立リーグです」
「球児特需」を一過性のものに終わらせないための梶田の戦いはこれからも続く。
(敬省略)