尾瀬ハイキングでリフレッシュ! 「松原渓のスポーツ百景」

松原渓

【松原渓】

尾瀬のシーズンは5月中旬〜10月末

紅葉は10月が見頃 【松原渓】

 幼少期から小学生の頃は、アウトドア好きの父に連れられて、週末は登山かサイクリングに行くのが「遊び」だった。

 見たこともない動物や虫や植物、変わりやすい山の天気など、好奇心や想像力を刺激されるものは多かったけれど、大人になった今でもはっきりと覚えている風景や匂いがある。中でも鮮明に覚えているのが尾瀬の風景だ。山並を仰ぎながら雄大な湿原の木道を歩くコースは、一度行ったら忘れられないインパクトがあった。尾瀬は国立公園に指定され、日本百景にも選定されている。その風景を求めて、9月中旬に1泊2日の尾瀬ハイキングに行ってきた。

 尾瀬のシーズンは5月中旬〜10月末と言われる。時期によって見られる花や景色が違うのも、尾瀬を訪れる人が後を絶たない理由だろう。6月上旬は雪解けの水芭蕉が美しく、7月下旬になるとニッコウキスゲが色鮮やかに咲く。そして、これからのシーズンは一面の紅葉が見事だ。本格的なカメラと三脚を持ち、撮影に来ている人も多かった。
 尾瀬の玄関口(入山口)までは東京から車で約3時間。福島県・新潟県・群馬県・栃木県の4県にまたがる尾瀬は、入山口が6カ所もあり、今回は東京から近い群馬県の鳩待峠側から入山した。入山口までは、排気ガスを規制するために「マイカー規制」が敷かれている場所もあるため、車は麓の駐車場に停めて、入山口までは乗り合いバスか乗り合いタクシーなどを利用する。

空気が澄み渡っていて気持ちいい!

鳩待峠を出発! 【松原渓】

 私は今回、1日目の夕方に麓の宿に到着(宿泊)して、翌日早朝から夕方まで尾瀬を歩く1泊2日の旅程を組んだ。時間に余裕があれば2泊3日ぐらいでゆっくりしたいところだったけれど、1泊でも十分に満喫できた。

 初日の夜はホテルで尾瀬グルメを堪能&温泉に浸かって体力を充電し、夜9時過ぎに寝て翌朝5時に起床。軽い朝食を済ませて宿で用意してもらったお弁当を受け取り、乗り合いバスで入山口まで行き、6時半頃に登山口を出発した。

絵になる場所がたくさん 【松原渓】

 計画では、尾瀬ヶ原をぐるっとまわって、往復およそ6時間。ゆっくり寄り道やランチをしても、午後には帰ってこられるコースだ。出発する前に、尾瀬のハイキングルール(パンフレットやHPにも記載されている)を熟読しておきたい。尾瀬に限らず、山にはゴミの持ち帰りや、生態系を守るためのルールがある。

 東京は25℃前後とまだ残暑が厳しい時期だったけれど、標高1400mの尾瀬ヶ原は平地に比べると10℃ほど気温が低く、朝は11℃と肌寒いほど。空気は澄み渡っていて、深く深呼吸をすると全身に新鮮な空気が満ちて最高に気持ちいい! この空気を味わえるだけでも来た甲斐がある。

 川のせせらぎを聴きながら、湧き水の出ている場所や、朝露がキラキラと輝く森を抜けて1時間半ほど歩くと、最初の分岐ポイントとなる「山の鼻」に到着した。そこからさらに30分ほど歩くと、目の前が開けて尾瀬ヶ原の湿原が広がる。小学生の頃に見た記憶の中の美しい尾瀬の景色が、20年前と変わらず私を迎えてくれた。

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著者プロフィール

サッカー番組のアシスタントMCを経て、現在はBSフジにて『INAC TV』オフィシャルキャスターを務める。2008年より、スポーツライターとしての活動もスタート。日テレ・ベレーザの下部組織であるメニーナのセレクションを受けたことがある。『キャプテン翼』の原作者である高橋陽一先生が監督を務める女子芸能人フットサルチーム「南葛シューターズ」にて現在もプレー。父親の影響で、幼少時から登山、クロスカントリー、サイクリングなど、アウトドア体験が豊富。「Yahoo!ニュース個人」(http://bylines.news.yahoo.co.jp/matsubarakei/)でも連載中

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