尾瀬ハイキングでリフレッシュ! 「松原渓のスポーツ百景」

松原渓

初心者にもとっつきやすい

道はきれいに整備されている 【松原渓】

 登山やハイキング初心者にとっても、尾瀬は難しい場所ではないはずだ。道は比較的平坦で、湿原の木道は歩きやすく整備されている。正面にどっしりと構える燧ヶ岳を見ながら、花や景色を楽しみ、木道をのんびり歩く。色づき始めた草や木が、紅葉の美しさを想像させてくれた。

逆さ燧(ひうち) 【松原渓】

 ちょうど、この原稿がアップされる1週間後〜2週間後の10月中旬が尾瀬の美しい紅葉が見られるベストシーズン。できることならその時期にまた来たい。 沼に燧ケ岳が映る「逆さ燧(ひうち)」という撮影スポットはぜひオススメしたい。有名な「逆さ富士」と同じ原理だが、この日は天気にも恵まれ、風もなかったため、青空と燧ヶ岳が鏡に映し出されたような見事さだった。
 木道はすれ違えるように2列になっていて、右側通行(湿原に降りるのは厳禁)で歩く。すれ違う人は年配のグループやツアーが多く、すれ違い様に「こんにちは」と笑顔で交わすあいさつがすがすがしく、気持ちが良い。

 時々、大きな荷物を高く積み上げて歩く人とすれ違った。山小屋などで必要となる食料や必要物資はヘリコプター輸送か、人力で運ぶ。荷物を運ぶその人たちは「ボッカ(歩荷)さん」と呼ばれ、数十キロ〜100kg弱にも及ぶ大荷物を両腕を組むようにしてバランスを取り、目線を一定にして、集中力を保ちながら黙々と歩いていくのだ。つい「頑張ってください」と声をかけたくなるが、ボッカさんには話しかけないのも尾瀬のルールだという。

尾瀬の四季を楽しんでみては?

エゾリンドウの花が奇麗に咲いていた 【松原渓】

 木道の途中には休憩ポイントも多数設置されているので、こまめな休憩やランチタイムの場所にも困らない。5時間ほど歩いたところでお腹が空いたので、まだ12時前だったけれど“早弁”することに。山の新鮮な空気の中で食べるご飯はやっぱり美味しい〜〜!

「竜宮小屋」から「ヨッピ吊橋」を通ったところで、折り返し。日が完全に上った復路は、行きには咲いていなかった花が帰り道に咲いていたり、色鮮やかなトカゲやカエルが湿原から顔を見せてくれた。行きよりも少し早いペースで、鳩待峠に戻ってきたのは午後2時前。
東京に帰る前にもう一度温泉で疲れを癒し、尾瀬を後にした。周辺には日帰り温泉もいくつかあり、露天風呂も楽しめる。20年ぶりの尾瀬は、最高のリフレッシュになった。マイカー規制やゴミに関するルールなどは、エコや自然保護について、普段意識していないさまざまなことを気づかせてくれた。

 冬の尾瀬はスキー客でも賑わうそう。「高山植物ツアー」や「親子で行くエコツアー」など、面白そうなツアーもいろいろとあるようなので、皆さんもぜひ、尾瀬の四季を楽しんでみてはいかがでしょうか?

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著者プロフィール

サッカー番組のアシスタントMCを経て、現在はBSフジにて『INAC TV』オフィシャルキャスターを務める。2008年より、スポーツライターとしての活動もスタート。日テレ・ベレーザの下部組織であるメニーナのセレクションを受けたことがある。『キャプテン翼』の原作者である高橋陽一先生が監督を務める女子芸能人フットサルチーム「南葛シューターズ」にて現在もプレー。父親の影響で、幼少時から登山、クロスカントリー、サイクリングなど、アウトドア体験が豊富。「Yahoo!ニュース個人」(http://bylines.news.yahoo.co.jp/matsubarakei/)でも連載中

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