球宴ファン投票で見る巨人人気の浮沈
今年は巨人から1人だけ選出
【ベースボール・タイムズ】
その時代の人気の証明であるファン投票。今回の結果は、巨人の人気低迷、スター選手の不在を如実に物語る。球界の盟主であるべき巨人の人気凋落はいつから始まったのか。1951年から始まったオールスターの歴史を振り返りながら、変貌する巨人人気について考えたい。
人気を独占していたV9時代
【ベースボール・タイムズ】
その後も、水原茂(55年から59年は円裕)、川上哲治監督の下で優勝を重ねてゆく中、人気面でも球界をけん引。51年から74年までの24年間で、巨人がリーグ最多選出球団だったのは22度。長嶋茂雄が入団1年目から17年連続(58〜74年)、王貞治が入団2年目から21年連続(60〜80年)でファン投票選出されるなど、ONコンビの活躍と栄光のV9時代の中で、オールセントラルも必然的に巨人中心のチーム編成となり、特に73年などはファン投票9人中8人(堀内恒夫、王貞治、土井正三、長嶋茂雄、黒江透修、末次民夫、高田繁、柴田勲)が巨人勢で占められた。
球界は群雄割拠もやっぱり巨人が1番人気
【ベースボール・タイムズ】
当時はやはりテレビ中継の影響が大きく、一極集中の報道の中で、まだまだ「プロ野球=巨人」の時代であった。ヤクルトが初優勝した78年に4人選出、同じく阪神が優勝した85年に5人選出など、一時的なブームに押される年もあったが、巨人人気は健在。オールスターでも巨人勢中心の「人気のセ」に、「実力のパ」が挑むという構図は変わらなかった。