長芋は漢方でも使われるくらい栄養価が高い食材です。胃腸の働きを助けたり、代謝を助けるビタミンＢ１、カリウムも含まれ、特にカリウムはナトリウム（梅干）が入ったときの排出を助ける役割があります。

　こんな万能な長芋ですが、水溶性のビタミンＢ１、ビタミンＣが含まれていることもあり、熱に弱いという特徴があります。そのため、今回のレシピでは加熱しすぎないよう、人肌に温めた豆乳に加えるようにしました。昼間に作る場合は、冷たくしていただいてもいいですね。

　豆乳は肉や魚のように切る必要もなく、手軽にたんぱく質を摂取できるのでオススメです。大豆製品にもカリウムが多く含まれており、利尿作用があります。

　梅雨の時期は、家庭内でも食材にかびがはえたり、食中毒も起こりやすいと思います。梅干はかび予防にもなりますし、クエン酸が入っていますので代謝を上げる働きがあります。また、酸味は口にしたときにさっぱりとしますし、長芋と豆乳がマイルドな風味ですので、梅干を入れることでアクセントになりますね。梅干の塩分が強いようでしたら、出汁ではなく、水で代用してもいいかもしれません。梅干は日持ちがしますし、常備薬としておいて置くと便利ですよ。

　大葉や生姜などの薬味を使うのは昔からの習慣ですが、素晴らしい食文化だと思います。薬味の作用によって、殺菌作用や食欲増進、消化機能向上、整腸作用も期待できますし、生姜には発汗作用もあります。また薬味の作用によって代謝が上がり、素材の味が引き立ちますので、本当に便利な食材といえますね。

　今回は食材の数も抑え、レシピもシンプルにしました。簡単に作れますが、とても美味しいのでオススメです。長芋と豆乳でとろっとして、食べごたえがありますよ。お好みで、ごまをふったり、ネギ、柚子、カボス、みょうがなどの薬味を加えてもいいと思います。