初代タイガーは「狭心症」で復帰は未定 船木「戻ってくる場所を守りたい」
初代タイガー不在の緊急事態に“愛弟子”が覚悟の出陣
船木は「佐山さんが戻ってくる場所を守りたいという気持ちで試合をします」と力強く宣言 【(C)リアルジャパン】
この日、欠場中の初代タイガーが狭心症であることが発表に。復帰の目処はまったく立っておらず、非常事態を迎えた中、メインイベントでは『初代タイガーマスク 佐山サトルプロデュース試合』として、初代タイガーの愛弟子であるスーパー・タイガーがタカ・クノウとタッグを結成し、船木誠勝&5代目タイガーマスク組と対戦することになった。クノウを除く3人は記者会見に出席し、現在の心境を語った。
「常に『いつ何時何があるかわからない』という気持ちがあった」というS・タイガーは、今回の対戦カードを「10周年記念興行であることの重みは僕自身感じています。そういった覚悟の中で、船木誠勝選手、5代目タイガーマスク選手と戦うことは自分にとって運命の導きなのかな」と“運命”と表現した。昨年の7月大会で初代タイガーが負傷により緊急欠場した際にはダブルヘッダーも経験しており、いざという時の覚悟もできている。自分がやらなければという責任感も強い。
タッグを組むのは、関節技の名人タカ・クノウ。両者は2013年の12月大会でレジェンド王座を懸けて対戦し、名勝負を繰り広げている。書面にてコメントを発表したクノウは「私としては、この試合に勝利し、今回タッグ・パートナーでありますスーパー・タイガー選手との対戦も視野に入れたいと思います」と再戦を熱望しており、S・タイガーにとってはパートナーとの戦いという側面も持つことになりそうだ。
5代目タイガーがリアルジャパン初参戦
船木は10年前のリアルジャパン旗揚げ会見に出席しており、映画『新説タイガーマスク』ではタイガーマスク役を演じた経験もある。「ちょうど10年前、旗揚げの時はまだ自分は復帰してなかったんですけど、その旗揚げ会見に出たということで、あれから10年経ったんだなあと」と感慨深げに語ると、「今回の試合に出る4人で佐山さんの穴を埋めて、また戻ってこれるように準備したいなと思います。佐山さんが戻ってくる場所を守りたいという気持ちで試合をします」と力強く宣言した。
正体不明ながら船木に「自分の後輩」と紹介された5代目タイガーも、初代タイガーへの思いは強い。「今回の佐山さんの容態のことで、おそらく各プロレスラーは心が動いたかと思います。今回の出場に対しても自分は心が動いて、オファーをいただき、出場を決意しました」と経緯を説明し、虎戦士としての覚悟を垣間見せた。
強敵を相手に迎えるS・タイガーに求められるのは、試合に勝つだけでなく、初代タイガー不在のリングで“ストロングスタイル”を体現すること。「初代タイガーマスクの思い、そしてリアルジャパンの未来を背負う上で、僕はしっかり覚悟を持って戦っていきたいと思います」と当然本人もそのつもりだ。「僕自身がプロレス界に何を残せるのか。現状のプロレスがどう変わっていけるのか。そういった思いを込めて、タカ・クノウと組んで、この2人を相手に、リングの中で“戦い”を見せていければと思います」と熱い思いを吐露した。
元DEEP王者・長谷川秀彦がプロレスデビュー
注目は総合格闘技出身で元DEEPウェルター級王者である長谷川のプロレスデビュー戦だ。長谷川は2013年12月に総合格闘技を引退。その後、桜木裕司、タカ・クノウらとともにトレーニングを続けていたが、「昔から一緒にやっていたメンバーが頑張っているのを見ると、また何か自分の中で燃えるものがあって」プロレスデビューを決意したという。デビュー戦からいきなり難敵が相手となるが、「総合格闘技時代から自分の売りはサンボなんで。サンボの関節技でしっかり勝ちたいと思います」と一本勝ちを予告した。
また、3.20後楽園大会で勃発した大仁田とグレート・タイガーの因縁に割って入る形となる小笠原も会見に同席し、「大仁田軍団の選手たちはみんな対戦経験がある人間たちで、一通り全員倒しています。ぜひ彼ら全員を掃除してやろうと思っています」と必勝を誓っていた。
大会当日に初代タイガーが来場できるかどうかは未定だが、旗揚げ10周年のセレモニー開催を予定している。
■リアルジャパンプロレス「初代タイガーマスク黄金伝説〜LEGEND OF THE GOLD〜」
6月11日(木)東京・後楽園ホール 開場17:30 開始18:30
<初代タイガーマスク 佐山サトルプロデュース試合>
スーパー・タイガー、タカ・クノウ(チーム太田章)
船木誠勝(WRESTLE−1)、5代目タイガーマスク(不明)
<セミファイナル タッグマッチ 60分1本勝負>
藤波辰爾(ドラディション)、LEONA(ドラディション)
アレクサンダー大塚(AODC)、関本大介(大日本プロレス)
<第3試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
大仁田厚(大仁田軍団)、矢口壹琅(大仁田軍団)
グレート・タイガー(国籍不明)、小笠原和彦(PRO−KARATE 押忍闘夢)
<第2試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
ウルティモ・ドラゴン(闘龍門MEXICO)、長谷川秀彦(初参戦)
折原昌夫(メビウス)、ブラック・タイガー(国籍不明)
<第1試合 バトルロイヤル(10名)>
スーパー・ライダー、間下隼人、グラン浜田(フリー)、百田光雄(リキエンタープライズ)、力(リキエンタープライズ)、若翔洋(Yamaishi Pictures)、ベアー福田(SECRET BASE)、柴田正人(U−FILE CAMP)、那須晃太郎(U−FILE CAMP)、タケシマケンヂ(スポルティーバ・エンターテイメント)