サトノクラウン無敗皐月賞Vへ自信 ルメールも絶賛「ハイクオリティ!」

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皐月賞に向けて修正すべき1つの課題

ゲートの課題もこの中間の調整でクリアできている 【netkeiba.com】

 ゲートという課題を1つ乗り越えたサトノクラウン陣営が、皐月賞前に選んだのが弥生賞だった。1週前の追い切りに美浦に駆け付け騎乗した福永騎手も「ゲート練習も大人しかったです。完成度が高く注文がつかない馬ですね」と、同馬の学習能力の高さを評価していた。

 実際レースでも、スタートを決めると、鞍上がイメージした通りのポジションでレースを進め、直線では危なげなく抜け出して、無傷の3連勝で弥生賞を制した。ここでも完成度の高さ、操作性の良さを福永騎手はコメントしていたが、堀調教師は皐月賞に向けて、修正すべき課題を1つ見つけていた。

「前哨戦としての目的は達したのかなと思いますし、良いレースでしたが、直線で抜け出してからソラを使って遊んでいました」

 陣営にとってこの部分を修正することが、GIを制するためには不可欠なことだったと想像できる。

初めて跨ったルメール騎手の評価は

名手ルメールも「ハイクォリティ」とサトノクラウンを絶賛だ 【netkeiba.com】

 弥生賞後、一旦ノーザンファームしがらきに放牧に出されたサトノクラウンは、3月下旬にトレセンに帰厩し、順調に調整されてきた。その中でやはり気をつけたのは弥生賞で見せた「抜け出してからソラを使う部分」だったが、1週前にはその部分を修正する追い切りを行っていたと堀調教師は話す。

 そして迎えた最終追い切り。鞍上にはクリストフ・ルメール騎手がいた。

「併走馬から抜け出すような場面を作って、抜け出した後の状態をルメール騎手に把握してもらいました。終いはしっかりハミを取っていましたし、抜け出してからのアクションも良かったですね」という堀調教師の話からも、1週前に修正した点を再度確認していたような感じを受けるし、抜け出した後にソラを使うという課題も、調教の段階でクリアできたようだ。

 その類まれな学習能力の高さから、課題を1つ1つ乗り越えてきたサトノクラウン。元々のセンスの良さに加えて、課題ももはや見当たらない同馬にとって、ハイレベルと言われる今回の皐月賞も難なくクリアできるレースのように思える。

「今年の3歳の牡馬は、質の高い馬が多く出ていますので、とてもおもしろい競馬になると思います。もし皐月賞が良いペースであったなら、1番強い馬が勝つのではないでしょうか」。最終追い切りで同馬に初めて跨ったルメール騎手は言った。

 さらにルメール騎手は「追い切りでの反応も良かったですし、馬もハイクオリティ。大きいストライドで、距離も問題ないです」とサトノクラウンを褒めちぎった。数々の名馬の背中を知るジョッキーのこれらの言葉は、サトノクラウンが1番強い馬であり、皐月賞の頂点に1番近い馬であることを物語っている。

 2001年のアグネスタキオン、2005年のディープインパクトに続く、無敗の皐月賞馬が誕生するのも夢ではなさそうだ。

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