眞鍋監督「再度、世界一にチャレンジ」 2015年度バレー全日本女子始動会見

スポーツナビ

6月にリオ五輪の会場でブラジルと対戦

今年の目標は「再度、世界一にチャレンジ」。眞鍋監督が意気込みを語った 【坂本清】

登壇者:
荒木田裕子(強化事業本部本部長兼女子強化委員長)
眞鍋政義(全日本女子監督)

荒木田本部長 われわれ、五輪を目指すものにとって人生は4年サイクルになっているんですけれど、いよいよ来年のリオ五輪に向けて予選の始まる年となりました。それがW杯です。今年はその目標に向かって進みますが、その前にはワールドグランプリがありますので、きちんとしたチームを作り上げて戦っていきたいと思います。5月末にはモントルー(スイス)の大会に出場します。これは今年30周年になるそうです。モントルーの後、そのままブラジルに行きます。今年は日本とブラジルの外交関係樹立120周年だそうで、招待されブラジルで4試合を戦う計画です。最終試合では、来年のリオ五輪で本会場となる会場でブラジルと決勝を想定した戦いができることになっています。その後、すぐにワールドグランプリがはじまり、W杯へ進みます。期間は非常に短いのですが、内容の濃いものになっていますので、けがをしないように、頑張ります。

眞鍋監督 昨年の世界選手権では7位という不本意な成績になりまして、われわれスタッフ一同反省しております。今年はW杯が日本で開催されます。これは来年のリオ五輪出場権が懸かった大事な試合です。女子は8月22日から9月6日までです。現在、われわれはFIVBの世界ランキング4位(14年10月13日発表)です。われわれの今年の目標は「再度、世界一にチャレンジ」ということで、W杯でもう一度世界一に挑戦したいと思います。現在、26名の選手を選考しました。選手・スタッフと一致団結し、結束力を高めて目標達成できるよう頑張りたいと思います。

宮部が代表でどれだけ活躍をするか

初選出の岩崎について、眞鍋監督はディフェンスの安定を評価している 【坂本清】

――眞鍋監督に質問。メンバーから新鍋理沙、岩坂名奈(ともに久光製薬)が外れた理由は?

眞鍋監督 3月の前半に行った一番最初のメンバー選考の際には選んでいました。最終的に今回は来られなかったということです。

荒木田本部長 私からも説明します。女子強化委員会で候補選手を30名選びました。それぞれのチームの監督が来ていて、それぞれの故障がどうなのかであったり、やれるのかという話をして、あらためてリストをもらったときに今回は辞退したいという話でした。

――所属クラブで5月に世界クラブ選手権も控えているが?

眞鍋監督 もし故障であれば、世界クラブ選手権も出られないのは残念に思います。

――監督に質問。初選出が5人いるが、期待することは?

眞鍋監督 まず土田(望未)はセッターですね。V・プレミアリーグでも安定したトス回し、そしてサーブも非常にいいものがあります。坂本(奈々香)は、アタック力が素晴らしいです。特にジャンプ。課題といえば、高校時代はあまりサーブレシーブをやっていませんので、サーブレシーブを含めたディフェンスを強化してもらいたいと思います。宮部(藍梨)は、春の高校バレーで優勝しましたし、なんといってもアタック力。宮部が代表に入ってどれだけ活躍をするのか見てみたいという思いで選考しました。岩崎(紗也加)はV・プレミアリーグでも優勝して、サーブレシーブなどディフェンスが安定しています。それが世界の中でどれだけ通用するのかを見たいと思いました。佐藤(澪)も岩崎と同じくリベロです。身長は非常に低い(153センチ)のですが、瞬発力は非常に速いです。世界のアタックに対してどれだけレシーブできるか期待しています。

眞鍋監督「いろんな組み合わせで戦術を考えている」

眞鍋監督は今季の戦術については多くを語らなかった。長岡ら選手の起用法にも注目が集まる 【坂本清】

――メンバーを見るとミドルブロッカーが少ない(3人)。現時点でどういった戦いを想定しているのか? ハイブリット6をさらに発展させるつもりなのか?

眞鍋監督 ハイブリットですから、いろんな組み合わせで戦術を考えています。ですから、従来型のミドルブロッカーを2人置く場合も、1人もしくは3人ということも考えています。

――ブラジル遠征についてどういった経緯で決まったのか? 選手には何を学んでほしい?

荒木田本部長 経緯は日本とブラジルの外交関係樹立120周年と6月18日が移民の日なんです。それに合わせて、ブラジルでもバレーボールは非常に盛んですので、ぜひとも日本と試合をしたいということでした。12年のロンドン五輪前にも毎年ロンドンに行って確認をしていましたけれど、残念ながらここまでリオに行って試合をする機会はなかったので、この機会にどうしてもブラジルに行きたいという思いです。リクエストとしては、ブラジル協会とわれわれのリクエストも検討していただいて、どうしても五輪で試合が行われる本会場で試合がしたいという思いで実現しました。

眞鍋監督 現場として、4年前もそうですが、五輪の前年にロンドンに行きました。合宿候補地を含め、本会場で試合ができた。それが五輪では成功したと思っていますし、今回もリオで試合ができるということは、非常に大きなことだと思います。

――監督に質問。世界選手権の敗因分析はどう行ったのか? 再度世界一にチャレンジするために、どういった展望を描いている?

眞鍋監督 世界選手権で7位という成績で、例年以上に数多く、いろんな角度からスタッフミーティングを長い時間行いました。その結果、ここ4〜5年言っていますが、まずサーブ、サーブレシーブ、ディグ(レシーブ)、失点を少なくする。この4つだけは世界一になろうとずっと言い続けています。10年の世界選手権、ロンドン五輪(共に3位)も含めてこの4つすべてで1位になったことはありません。世界選手権、ロンドン五輪でも世界一になれたのは4つのうちひとつだけでした。今回のW杯、来年の五輪に向けてこの4つで世界一になれると、必然的にチームとしては世界一になれると思っていますので、積極的に強化していきたいと思います。

<次ページから、選手のコメントと質疑応答>

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