青木宣親に向けられる厳しい視線 価値を証明しSFファンの心つかめ
ハッピーな移籍も昨季と異なる状況
入団会見で笑顔を見せる青木。しかし、向けられる視線は厳しく、決して楽観できるものではない 【Getty Images】
1月20日(日本時間21日)、本拠地サンフランシスコのAT&T・パークでの入団記者会見に、ラリー・ベアー共同オーナー兼球団社長とボビー・エバンズGM(ゼネラルマネジャー)補佐らとともに臨んだ青木宣親は笑顔でこうあいさつした。
会見での青木の言葉からも、最初からこの5年で3度のワールドチャンピオンに輝いたジャイアンツを移籍候補のターゲットにしていたことが見て取れた。青木にとっては意中の球団に入ることができたので、最高にハッピーな移籍となったのだろう。しかしながら、今回の移籍は昨年、カンザスシティ・ロイヤルズに「1番・ライト」のレギュラーを約束されて移籍した状況とは少し違っている。
反応の薄いサンフランシスコのファン
「彼はジャイアンツを救うことができるとは思えない。もっとパワーがないとダメ。チームに必要なのは彼のような選手ではない」
「彼はチームにフィットするとは思うが、あの外野の守備ではバックアップ要因だろう」
記事に対するコメント数も、他の選手の契約更新の記事には1000近いコメントがあるのに対し、青木の入団会見の記事はわずか37というものもあった。
なぜ、ファンはこのような反応なのか? それはやはり青木の知名度の低さにある。西海岸でも人気がある同じ日本人メジャーリーガーのイチローから比べると、ネームバリューの差は歴然。実際、インタビューをした中で青木のことを知らないというファンもいた。昨年のワールドシリーズでの対戦相手だったとはいえ、そこまで印象に残っている選手ではなかったのだ。しかし、ファンの反応の薄さには他にも理由がある。