軽量性を追及したサブ4向けシューズ 南井正弘のイチオシ!

南井正弘

トップレベルの軽量性を誇る

アウトソール(地面と接地する部分の底)前足部が広めの設計。ハニカム構造の切込みの幅が広く、スピードに乗りやすい構造となっている 【南井正弘】

 フレッシュフォーム ザンテはM980よりも薄手のミッドソールを採用。ランナーの脚力をより効率的に伝達するスペックとなっている。また片足で230グラムと、同種のタイプのシューズとしてはトップレベルの軽量性を誇る。M980と比較して大幅な軽量化が図られているので、フルマラソンでサブ4(4時間以下)を目指すランナーなど、より速い足の回転にも対応することができると思われる。

補強パーツの一体化には縫製糸を使わない特殊な圧着技術を活用。ウィズはDだが、筆者の足にはジャストフィット。窮屈な感じは全くなかった 【南井正弘】

 このモデルは2月発売予定だが、ニューバランスジャパンの協力のもと、一足早くトライすることができた。実際に履いてみると、サブ4レベルのランニングシューズとは思えない軽量性を感じる。230グラムという数値以上の軽さが感じられたが、これはシューズと足の高いフィット性に由来するものだと思われた。

 今回テストしたサイズは26.0センチでウィズ(足囲、足幅)がDであったが、窮屈さはなく足にしっかりとフィットしてくれた。走り始めるとあっという間にkm/5分20秒ペースへと到達。さらに踏み込みのパワーを若干増すと、km/5分ジャストで走行できた。

 このことからも分かるように、フレッシュフォーム ザンテはM980よりもkmあたり1分ほど速いペースが適正ペースだと思われた。それでいてクッション性を軽視しているわけではないので、発展途上のランナーがトライしてもケガのリスクは高くないと思う。
 このようにフレッシュフォーム ザンテは「ゆっくりペースで走るのは卒業したいが、ケガのリスクは抑えたい」「フルマラソンでサブ4レベルのシューズを探しているが、特に軽量性を重視している」といったランナーに最適のシューズだと思われる。

 フレッシュフォーム ザンテは履いた感触や走り心地はM980をある程度継承しているので、いままでM980を履いていたランナーも、違和感なく履き替えることができるだろう。ちなみにM980と同レベルのモデルもフレッシュフォーム ボラカイとしてラインアップされているが、ボラカイとはフィリピンの著名なリゾートアイランド。ザンテもギリシャのビーチリゾートの名前である。

フレッシュフォーム ザンテ

11,000円(税抜)。男性用は3色展開、女性用は2色展開。
お問い合わせ:ニューバランス ジャパンお客様相談室 0120-85-7120

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著者プロフィール

フリージャーナリスト。1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツブランドのプロダクト担当として10年勤務後、ライターに転身。スポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズを得意分野とし、『フイナム』『日経トレンディネット』『グッズプレス』『モノマガジン』をはじめとしたウェブ媒体、雑誌で執筆活動を行う。ほぼ毎日のランニングを欠かさず、ランニングギアに特化したムック『Runners Pulse』の編集長も務める

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