中井貴一を支えるスポーツの力 オヤジ甲子園と39度猛暑ノック
中年を迎え再び聖地を目指す元高校球児
テニスで培われた“誰にも負けない根性”
体にいいことなんて何もないんですよ、と苦笑いする中井だが、次のようにも続ける。
「でも、その逆で言えば根性がつくんです。水を飲まず、日中の炎天下で合宿をやっていましたから。今ほど暑くはなかったけど、それでも30度ぐらいの中、テニスは練習時間が長いので、朝9時から夜の8時ぐらいまでずっと練習があるっていう状況にいました。そういう意味では、誰にも負けない根性っていうのはその中で得たと思います」
「身についたのは根性だけだったかもしれないけど、それが培われたのは確実にスポーツでした。俳優っていう仕事も、歯を食いしばらなきゃならない時ってたくさんあるんです。日本男児としても歯を食いしばることは多いと思うんですけど、他国へ行って仕事をすると、日本人に比べ、歯を食いしばらない人が多いというか、それをよしとする風潮があるんです。こっちにしたら“もうちょっと頑張ってからスタントにしろよ”って思うんですけど、もう最初から『スタント!』って言えるというか。でも日本人はギリギリまで自分でやって、落馬してやっとスタントに代わるとか、それはある意味バカなのかもしれないけど、僕は日本人のよさでもあると思っています」