みのるが丸藤襲撃 鈴木軍がノアに宣戦布告 弾丸ヤンキースがTMDKに敗れ王座転落

高木裕美

小島を下しGHCヘビーV6を達成した丸藤を鈴木みのる率いる鈴木軍が襲撃 【前島康人】

 新年初興行となる10日のプロレスリング・ノア「NEW YEAR Navig. 2015」東京・後楽園ホール大会では、2大タイトルマッチなどが行われ、満員となる1750人が見守る前で、大きな山が動いた。
 メインイベントのGHCヘビー級選手権試合では、王者・丸藤正道が新日本プロレスの小島聡の挑戦を退け6度目の防衛に成功。だが、試合後、鈴木みのる率いる鈴木軍が乱入し、ノアマットを制圧すると、「どうせ沈みかかっている船。宝を全部寄越せ」とベルト総獲りを訴えた。

防衛の喜び一転、鈴木軍が丸藤を襲撃

ノアマットを占拠した鈴木軍は「鈴木軍、イチバーン!」と宣戦布告 【前島康人】

 キャリアも実績も上回る挑戦者に対し、苦しい戦いが続いていた丸藤だったが、起死回生の虎王で形勢逆転。小島のラリアットを封じると、今年七回忌を迎える師匠・三沢光晴さんの必殺技を意識した変形エメラルドフロウジョンで振り切った。
 チャンピオンとしてノアを牽引する決意を新たにした丸藤だったが、防衛の喜びを断ち切るように、突如鈴木軍が乱入。4日の新日本・東京ドーム大会で丸藤&TMDK軍に敗れた鈴木軍は、腹いせに緑のリングに土足で踏み込むと、激闘を終えたばかりの丸藤、TMDKを襲撃。そのままリングを占拠し、「鈴木軍、イチバーン!」と雄叫びを上げた。
 元IWGPタッグ王者組のKESことランス・アーチャー、デイビーボーイ・スミスJr.の2人は、GHCタッグ新王者となったTMDKを標的にロックオン。自らを「雑魚」と自覚するタイチらも「小さい雑魚ども」にケンカを売ると、みのるは「鈴木軍が全部持ってく」と、方舟ならぬカチカチ山の泥舟から、大事な宝を根こそぎ奪い取っていくと宣言した。

GHCタッグ王座奪取のTMDKに鈴木軍が対戦要求

3度目の正直で弾丸ヤンキースを下しGHCタッグ王者に返り咲いたTMDK 【前島康人】

 GHCタッグ選手権試合では、昨年のプロレス大賞最優秀タッグ賞を受賞した杉浦貴&田中将斗の弾丸ヤンキースが、TMDKのマイキー・ニコルス&シェイン・ヘイスト組に敗れ、ついに王座転落となった。
 弾丸ヤンキースは昨年、ノアとZERO1の2団体のタッグ2冠王に君臨。TMDKにも昨年7月と10月の2度、勝利していたが、あえて3度目の挑戦を受諾していた。もう後がないTMDKの2人は、王者組を上回る気迫と連係を炸裂。雪崩式の合体ブレーンバスターなどの荒業を見せると、田中を分断したところで、必殺のサンダーバレーで杉浦を粉砕した。
 見事、GHCタッグ王座に返り咲いたTMDKだが、早くも鈴木軍のTMDKから対戦要求。1年前にタイトルマッチが流れている大日本プロレスの関本大介&岡林裕二組からもラブコールが送られており、早くも試練のチャンピオンロードを突き進むことになった。
 一方、敗れた弾丸ヤンキースは、試合後、自分たちの手でベルト渡し、TMDKの戴冠を祝福。自らフォールを許した杉浦は「気分が高まったらまた挑戦したい。オレたちも3回までOKでしょ」と、TMDKの再々挑戦を認めた実績を盾に、王座返り咲きへの執念を見せ付けた。

北宮が超危暴軍入りを直訴

超危暴軍のボス・森嶋に敗れた北宮は超危暴軍入りを直訴 【前島康人】

 佐々木健介のまな弟子であった北宮光洋がヒール転向を志願。この日の「剛毅朴訥シングル5番勝負」最終戦で超危暴軍のボス・森嶋猛に玉砕した北宮は、その場で超危暴軍入りを直訴。「森嶋さんの全力でぶっ潰すプロレスをリスペクトしてる。まずは居場所を作りたい」と新天地に賭けた。
 24日の大阪大会でGHCジュニアヘビー級選手権試合の再戦を行う小峠篤司と原田大輔は前哨戦でタッグ対決。原田が横入り式回転エビ固めで3カウントを奪い、マットに寝転がって挑発するも、小峠もベルトを肩に掛けて見せ付けると、「正月ボケが抜けなかっただけ。必ず防衛して、自分がノアジュニアを牽引する」と大阪決戦でのベルト死守を誓った。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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