梅野副会長「FIBA中心に進めていく」=緊急理事会後、JBA会見
臨時理事会後に会見に臨んだ(右から)梅野副会長、丸尾会長代行、星専務理事 【大島和人】
会見に出席した丸尾充会長代行は、「私の会長職務代行というミッションは終了した」と話し、JBA会長代理を梅野哲雄副会長へと移行したことを発表。さらに、梅野副会長がFIBAとの対応窓口を担当することも併せて発表された。
梅野副会長は記者団に対し、バウマン事務総長との会談内容を事細かに説明。FIBAのタスクフォースは「1月の下旬には立ち上げる」「90パーセントは日本側がやる」「JBAからも1人入る」とバウマン事務総長から確認をとったことを話した。また、これまでNBLとbjリーグの統合に向けて活動してきた新リーグ組織委員会は「活動を中止する」とコメントした。
以下は会見の要旨。
丸尾「私の会長職務代行というミッションは終了した」
丸尾充(日本バスケットボール協会 会長代行)
梅野哲雄(日本バスケットボール協会 副会長)
星芳樹(日本バスケットボール協会 専務理事)
丸尾 今日の理事会で2点の議題がありました。一昨日、FIBAのバウマン事務総長が来日したことは、大きなテーマとして議論させていただきました。その点については後ほど、梅野副会長から説明を申し上げます。
私は今、会長職務代行という立場で、深津(泰彦)会長が辞任されて以降、JBAの代表をやらせていただいておりました。会長職務代行という立場でおりましたのは、副会長の3人の中では(在任が)長かったということや、FIBAに対する窓口ということで、従来からやらせていただいていたことが大きな背景でした。
FIBAに対していろいろな回答をさせていただき、さらにその結果の制裁がありました。今回はFIBAのバウマン事務総長が来日して、タスクフォース等の中身を、いろいろと詳しくご説明をしていただきました。一つの形ができて、これからタスクフォースを含めてしっかりやっていこう。こういう形になりましたので、私の会長職務代行というミッションも一つ終了したのかなと思っております。FIBAに対する窓口は、梅野副会長が代表としてやるという決議が理事会でもされて、今に至っております。
これから一番大事なのはFIBA対策だと思っております。日本協会の顔という意味でも、私から梅野副会長に会長職務代行をバトンタッチして、FIBAを中心に物事を進めていこうと思っております。
梅野「FIBAの加盟国として最重要国となる」
――FIBAのタスクフォースにおいてJBAは具体的にどういう役割を求められたのか? また、タスクフォースがどういう役割を担うのか?
梅野 今日の会見でもありました通り、「タスクフォースを1月の下旬には立ち上げたい」「その90パーセントは日本側がやるんだ」「JBAからも1人入る」ということでした。FIBAからは、大筋においてはタスクフォースがいろいろなことを決めるけれど、実際に動いてやるのはJBAだ、ということでした。タスクフォースの下にワーキンググループ……、今4つの課題と言っておりますので、そのワーキンググループを作りたいというようなことも言っておりました。そこについても、「お前たち頼むぞ」ということです。
――4つの課題とは?
梅野 一つはガバナンスの問題、組織構造改革です。二つ目が統一リーグの問題。三つ目は男子強化の問題ですが、ジュニア育成、裾野も入って4つの課題という風に聞いております。今までは僕らも先に申し上げた“3つ”と言っていましたが、3つか4つと言っておりました。そのあたりがどうなるか、昨日の時点では私どもには分かりませんでした。
JBA広報(司会者) 本日の臨時理事会の内容について、私の方から先に皆様にお伝えします。
1.FIBAタスクフォースは、将来へのビジョン等、JBAに対してさまざまな方向性を示す役割を担うことになっており、JBAとしてはタスクフォースからの方向性を受けて、JBA内で改革を進めていき、1日も早い制裁解除に向けて努力する。また同時に、今後の取り組みについては、文部科学省、JOC(日本オリンピック委員会)などの関係団体とも緊密に連携していく。
2.FIBAからの制裁に関連し、タスクフォースの活動方針が明らかになるまでは、(1)組織改革(2)新会長を含む役員の選定(3)リーグの統一問題についての活動を中断する。ただしFIBAからも評価された今後のための内部総括等の作業は、引き続き進めていく。また、制裁対象外の国内活動については、強化活動も含めて、すべて今後も変更なく行う。
3.制裁の対象となった国際活動については、当面すべて自粛していく。
4.今後のさまざまな活動に対しては、JBA内に緊急対策本部を設置する。本部長は梅野副会長となる。
以上大きく分けてこの4点について確認されています。