駒大、東洋大、譲らず「優勝宣言」=箱根駅伝エントリー発表監督会見

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箱根駅伝のエントリーメンバーが10日に発表。発表会見では各チームの監督が、大会への意気込みなどを語った 【スポーツナビ】

 来年1月2日、3日に開催される第91回東京箱根間往復大学駅伝競走(以下、箱根駅伝)を主催する関東学生陸上競技連盟は10日、都内で記者会見を行い、出場21校の監督が大会に向けて、意気込みを語った。

 11月の全日本大学駅伝を制した駒澤大・大八木弘明監督は「戦略は往路から上位にいかないと箱根は最近勝てないので、とにかく往路を中心にいい流れでいきたいと思っています。順位の目標は総合優勝のみ」と優勝宣言。また、連覇を狙う東洋大・酒井俊幸監督も「しっかりと先頭争いをしていきたいです。目標は連覇です」と譲らなかった。
 注目の区間エントリーは、今月29日に発表される。
 以下、出場21チームの監督コメント。

「しっかりと先頭争いを。目標は連覇」

東洋大の酒井監督は「目標は連覇です」と意気込んだ 【スポーツナビ】

東洋大・酒井俊幸監督 本年度の特徴ですが、昨年は設楽兄弟を主力としたチームでした。今季は彼らが抜けたチームですので、田口(雅也)、服部兄弟を主力としたチームになります。彼らは昨年よりも力をつけていますし、新戦力もここにきて台頭してきているので、楽しみな陣容になってきました。
 戦略としては、今年度も前半から速い流れが予想されますが、その流れに乗り、山の特殊区間で、東洋は今季初めて走る子たちになるので、その中でも思い切った走りで、自信を持って頑張ってほしいと思っています。しっかりと先頭争いをしていきたいです。目標は連覇です。

駒澤大・大八木弘明監督 特徴は(今年は)4年生が中心でやってきました。そこへ下級生がだいぶ付いてきました。夏以降は1年生がしっかり力をつけて、秋には1年生がいいタイムで走ってくれて、成長がうかがえます。
 全体としては、昨年より層が厚く、チーム全体が負けないレースをすることを目標とやってきたので、そういう意気込みで、チーム一丸となっています。
 戦略は往路から上位にいかないと箱根は最近勝てないので、とにかく往路を中心にいい流れでいきたいと思っています。順位の目標は総合優勝のみです。

日本体育大・別府健至監督 今年のチームは昨年の4年生が抜けて非常に厳しいと思っています。野球で言えば、今年のチームはフォアボールで一塁に出て、送りバントをして、隙を見て盗塁をする。そして犠牲フライで一点と、そういうチームだと思っているので、ミスなくやっていきたいと思っています。
 ただ厳しい状況だというのは新チームができた時から予想していたことなので、学生たちも承知してこの1年間を取り組んできました。厳しいですけれども、3位を目標にやっていきたいと思います。
 本学は優勝した時もそうですが、2位の時も、3位の時も、注目されていない時に上位にいきますので、今年も注目されていないので、ぜひ、3番以内を目指していきたいです。

渡辺監督「最後の箱根駅伝の采配」

優勝候補筆頭に挙げられる駒澤大の大八木監督は「目標は総合優勝のみです」と語気を強める 【スポーツナビ】

早稲田大・渡辺康幸 今年のチームの特徴はエース不在となっていますが、山上りと山下りには経験者が残りましたので、まず前半のハイペースになんとか耐えて先頭集団に付いていき、山の上り下りで、有利な展開にもっていきたいと思っています。
 目標は優勝になります。私自身は最後の箱根駅伝の采配になるのですが、残念ながら、今年から任意の給水がなくなり、選手と一緒に走れません。ですが、僕としては運営管理車の中から、駒澤大の大八木監督よりも大きな声で選手を応援しようと思っています。

青山学院大・原晋監督 今年のチームの特徴は、駅伝力のある神野(大地)、一色(恭志)、久保田(和真)、さらには5000メートル、1万メートルで青学記録を持つ藤川(拓也)と、この4人でしっかり柱ができています。また登録メンバーのうち残りの12人が、誰が箱根(本番)を走る10人に入っても、戦える人員がそろいました。12月29日の区間エントリーまでいろいろなバリエーションを想定して、本当にドキドキしている。
 作戦名は名づけて『ワクワク大作戦』としています。いろいろな方、青山学院ファン、沿道のファン、チームメートの皆さんが、「青学、爆発するな。ワクワクするな」というような、たすきリレーをしていきたいと思っています。
 順位は1万メートルのタイムが4番なので、それ以上を目指していきたいです。過去7度目の出場なのですが、ただ私の個人的な話になるのですが、となりにいる早稲田大の渡辺監督にまだ一度も勝っていないため、最後ぐらい勝たせていただきたいと思っています。

「ワクワクの青学、ヒヤヒヤの明治」

これが最後の箱根駅伝での采配となる早稲田大の渡辺監督は「駒澤大の大八木監督より大きな声で」選手を鼓舞するとコメント 【スポーツナビ】

明治大・西弘美監督 チームの特徴は1年生の時から鳴り物入りで入った選手が、集大成としての4年生を迎えました。その中で八木沢(元樹)、前野(貴行)がエントリーできなかったのは残念ですが、それ以外の5人がしっかり元気に走っています。特に大六野(秀畝)が非常に元気なので、どこかしかの区間賞を狙っています。
 チームとしては、もちろん優勝を狙っていきたいです。先ほど青山学院大の原監督が言っていましたが、「ワクワクの青学、ヒヤヒヤの明治」と言うことで、9区、10区でいつも逆転されています。今年はヒヤヒヤしないように、しっかり最後まで優勝を目指して頑張っていきたいです。

日本大・小川聡監督 今年のチームの特徴は、昨年5年ぶりにシード権を取りまして、その時のメンバーが8人残っています。その4年生を中心に、とにかく練習は苦しんで、練習が終わったら楽しくやろうよとやってきました。夏合宿も順調にやりましたが、練習は強いですけど試合にうまくつながっていないのが現状です。前回もそうだったのですが、最後に今までやってきた結果が出ればいいよと話してきました。
 作戦に関しては、前回は往路、復路ともに10位で総合7位。よそのチームにも助けられうまく滑り込みました。今回はとにかく、中盤でレースを動かしていきたいと思っています。目標は、前回の7位をひとつでもふたつでも上回ればいいかなと思っています。

帝京大・中野孝行監督 昨年からの経験者が5人しかいません。ただ分布を見ると、4年生4人、3年生9人、2年生が2人、1年生が1人と、帝京大らしい分布かなと思っています。今年度はまだ駅伝を走っていません。出雲(駅伝)が中止になり、全日本大学駅伝予選も雷などで、今年は天候が荒れるのではないかと思っています。そういったことで出雲つながりということで、今年は伊豆大島で合宿をしてきました。そこもやはり風が強くて、風が強ければ、うちのチームはいい状況になるかなと思っているので、風が吹くことを祈っています。ただし、駒澤大も練習をやっていましたが(笑)。
 作戦としては、日本体育大がフォアボールで出塁、送りバントと話していましたが、うちはバントをコツコツしながらやっていきたいです。大会としては、1万メートルの平均タイムが9番目ですが、まあ優勝争いはほかでやってもらって、空気のような存在で、ゴール地点で、日本テレビ陣を慌てさせようかなと思います。瞬間視聴率ではなくて、平均視聴率を上げるレースをしたいと思っています。
 順位に関しては、このあとの監督トークバトルに今年は呼んでもらえないので、来年はそこの順位に届くように頑張りたいです。
拓殖大・岡田正裕監督 今回はトラックのタイムを捨てまして、ロードを中心にしっかりと走り込み、私が指示をしたタイムを走り切るという練習をやってきました。そのおかげで、ハーフマラソンの記録は、16人中13人は自己ベストがでました。トラックはだめだけど、ロードは強いという自信を与えられたと思います。
 いつも派手さはありませんが、シード圏内にきっちりと入り、来年も予選会はなしで頑張ろうなと語り、そのようなチームに仕上がったと思います。
 作戦としては、エースはいないですが一人一人の力が発揮できれば、面白いレースができると思います。レースが終わった後、「まさかの」という言葉を使ってもらえるようなレースをしたいと思います。

大東文化大・奈良修監督 今年の大東文化大は4年生を中心にやってきましたが、エースの市田孝、宏がしっかり力を付けてきたので、4年生を中心にレースを進めていきます。今年の4年生は入学してから、3つの駅伝に出ることができず、苦しい経験をした時期に4年間を過ごしてきました。現状は3年生の大隅(裕介)も力を付けてきたので、今まで努力したものが、2日、3日に出て、楽しい駅伝ができるようにやっていきたいです。
 優勝には届かないと思うので、シード権をしっかり取って、大東らしいレースをしていきたいです。

<次ページに監督コメント続き>

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