ニューカレドニアでランニング! やぎともこのボディ・ドライブ in ジャパン

やぎともこ

【やぎともこ】

【やぎともこ】

とーきーをー かける 少女
そーらーはー 宇宙のうみーよー
褪せた写真の あなたのかーたーわらーに 飛んでゆく

 原田知世さんの『時をかける少女』のメロディでキーを打たせていただきます。筋トレと食事制限で失われた夏を取り戻しに、遠く旅に出ました、イラストレーターのやぎともこです、こんばんは。

 夏を取り戻しに向かったのは南半球の島、「ニューカレドニア」。

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 というわけで体脂肪率−3.4%減の身体を引っさげて(!)、南国のビーチでランニングしてきました。ニューカレドニアはオーストラリアの東方、広さは日本の四国ほどの面積の島で、飛行機は日本からの直行便で8時間半。そのサンゴ礁は世界遺産になっています。

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 さらに向かうはニューカレドニアの離島「ウベア島」にある、5km以上続くムリビーチ。このビーチは森村桂さんの書籍(1966年)&原田知世さん主演の映画(84年)、『天国に一番近い島』でご存知の方も多いのではないでしょうか。ムリビーチの砂は、ニューカレドニアの中で一番ともいわれるきめ細かさのパウダーサンドです。さらさらとしてとても白い。余談ですが、家族ロビンソン漂流記『南の島のフローネ』(アニメ名作劇場)はここから飛行機で1時間程北にある、「バヌアツ」が舞台です。

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 やぎが行った10月中旬はニューカレドニアは春の時期ですが、日中は日差しが強いため(日中の紫外線は日本の2〜3倍)、夕方の6時すぎに砂浜を走り出しました。太陽がすわんと海に沈むと、あっという間に夜になります。うっすらと光る海の静寂の中、遠くに見える背の高いヤシの木を目印にして走り(すてき)、その後、元来たところを折り返したのですが、もうすでに自分の足も見えません。低反発のクッションのような、ふかふかとした砂に足が沈む感覚のみがあります。走りづらさより、“遠い南の島で、今、走っている”という気持ちの方が強く、もくもくと踏んで走ります。

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 と、その時 急にあたたかく柔らかいものに身体が触れました。一瞬何が起こったのか分からなかったのですが、やぎは流木かヤシか何かにつまずいて転んだのでした。真っ暗で自分の手も足も見えないため、とっさに何が起こったのか分からない、その位の暗さです。しかしハデに転んだおかげでこの砂浜の柔らかさがより一層自分の身体に記憶されました。ホカっとした砂。

 翌日の6時半、もうすっかり朝です。私以外走っている人は見当たらず。と思いきや、どこからやってきたのか、犬が私を追いかけてきてずっと伴走してくれました。この犬はいつもビーチにいるみたい。一緒に走ってくれて、ありがとうね。

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 太陽の下の海の色は、青と緑が解け合っています。太陽はとても大きく見えます。『恋はみずいろ』って曲があるけど、その勘定でいったら、ここは無限の恋になってしまいそう。ニューカレドニアはフランス領です。やぎの旅は「ボンジュール(こんにちは)」と「メルシーボクー(ありがとう)」でなんとか事が足りました。

【やぎともこ】

 ニューカレドニア本島の首都、ヌメアに戻ると、海沿いを、山道をと、あちらこちらでランニングしている人の多いこと多いこと。軽く一家に1人は走ってるんじゃないかと。海の方を見れば色とりどりのウィンドサーフィン(帆がついたサーフィンボード)やカイトサーフ(凧がついたサーフィンボード)がいたるところでビュンビュンしてました。毎年、国際トライアスロン大会も行われるそうですよ。スポーツ天国なんですねえ。

 わたしも、千葉の自宅に帰ったら、地道に筋トレの続きをやろうと思います。もくもくボクー。
※ボディ・ドライブとは:
自分の身体を運転すること。また、自分の身体を感じてみること。やぎともこが夜中に勝手に創作
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著者プロフィール

イラストレーター、デジタルペインター。趣味は真夜中の鍋磨きと引き出しの中の整理

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