bjリーグ10年目の開幕 地域に密着し地域振興の一翼を担うために
スポーツナビ編集部より
2014−15シーズンで記念すべき10周年を迎えたbjリーグ 【写真提供/bjリーグ】
『日本バスケ戦略会議』2本目となる今回のコラム寄稿は、bjリーグから。NBLのスタイルとは異なり、「リーグとしての情報発信をしていきたい」とのことで、『bjリーグ広報宣伝部』として今後コラムをお届けしていただくこととなった。第1回目となる今月の会議テーマは『2014−15シーズン開幕に際して……』。日本のバスケシーンの最前線を駆け抜けている人々は、今の現状をどう捉え、何を思っているのだろうか? bjリーグの“現在地”を見つめながら、その先にある日本バスケのあるべき姿を考えていきたいと思う。(スポーツナビ編集部)
規模を拡大し続けてきたbjリーグ
05年にわずか6チームでスタートしたが、2015−16シーズンには24チームとなることが決定している 【写真提供/bjリーグ】
05年11月5日に誕生したプロバスケットボール『bjリーグ』、当初はわずか6チームでのスタートでした。その後、エクスパンション(リーグ拡張)の度に参加チームが増え、翌2015−16シーズンからは日本の47都道府県の半分に当たる、24チームの参加が決定しています。
◆bjリーグ チーム数推移
・2005−06 6チーム:仙台・新潟・埼玉・東京・大阪・大分でスタート ※オリジナル6
・2006−07 8チーム:富山・高松が参入
・2007−08 10チーム:福岡・沖縄が参入
・2008−09 12チーム:浜松・滋賀が参入
・2009−10 13チーム:京都が参入
・2010−11 16チーム:秋田・島根・宮崎が参入
・2011−12 19チーム:岩手・長野・千葉・横浜が参入、東京が休止
・2012−13 21チーム:群馬が参入、東京が再開
・2013−14 21チーム:青森・奈良が参入、千葉・宮崎が脱退
・2014−15 22チーム:福島が参入
・2015−16 24チーム:石川・長崎が参入予定
地域密着が一つのテーマ
bjリーグ初年度からリーグに参加している新潟アルビレックスBB。ホームゲームが開催されている新潟県聖籠町は人口わずか1万5000人ほど 【写真提供/bjリーグ】
例えば、プロバスケットボールチームが立ち上がることによって、自治体が大きな負担をかかえることは少ないと思います。屋内スポーツのバスケットボールの場合、2000人前後の規模の体育館があれば開催可能で、新たに施設の建設や改修をする必要がありません。そのため、規模の大きな街でなくても開催は可能だからです。
例えば信州ブレイブウォリアーズがホームとしている千曲市は人口6万人、メインアリーナの『千曲市戸倉体育館』は2000人に満たないキャパシティー。また、新潟アルビレックスBBがホームゲームを開催する新潟県聖籠町、福島ファイヤーボンズが今週末の10月17・18日に試合を行う猪苗代町は人口1万5000人前後の町です。
また、立ち上がるチームにとっても、プロバスケットの規模は大きく負担をかけるものではありません。bjリーグではチームを維持するコストを抑える施策として、選手年俸の総額を抑えるサラリーキャップ制などを採用。年間1〜3億円程度で各チームは運営されています。