仁志敏久が小学生と世界で戦い感じたこと=侍ジャパン12U代表監督・手記

侍ジャパン公式

勝負の厳しさ、勝つことでの充実感の楽しさ感じて

子供たちへの指導は自問自答の繰り返しだったと話す仁志氏。12U代表だけでなく、仁志氏にとっても貴重な経験になったようだ 【Getty Images】

 そしてもう一つ伝えたかったことは、楽しさだけではなく、勝負の厳しさや環境に対応する強さを身に付けてほしいということでした。楽しいということの意味においても、ゲームをしたり、遊んだりということとは楽しいという意味が違います。笑うことが楽しいということではなく、充実感が楽しさに変わるのだということを感じてほしかったのです。

 負けて楽しいという人はいません。試合に出なければ野球の楽しさも分からないでしょう。勝ち負けを争う上では苦しさや厳しさも必要です。野球以外の環境が悪ければ力を合わせる、環境に合わせるということも重要です。いつもとは全く違う環境に置かれた中でどう対応していくのかということも子供たちにとってはいい経験だったと思います。

選手の成長を心から願う

「全てを今後に生かしてほしい」。それが今大会の代表に選出された子供たちへの願いであり、私たち指導者に託されたテーマでもあったと理解しています。

 可能性のある子供たちが順調に成長してくれることは野球界の大きな望みです。底辺拡大とともに、侍ジャパンの各カテゴリーを目指す子供たちが一人でも多く現れてくれることを願っています。
 今回選ばれた子供たちを始めとした、この年代の子供たちが次代の日本代表として頼もしい選手に成長してくれることを心から願っています。

 侍ジャパン12Uとしての初の試みに協力してくださった皆様にこの場を借りて心よりお礼申し上げます。

(文・仁志敏久)

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