アギーレ「基本システムは4−3−3」=日本代表新監督就任会見全文

スポーツナビ

メキシコのプレースタイルと似ている

アギーレ監督就任の経緯について語った原委員長 【スポーツナビ】

――日本の代表監督を引き受けるにあたって日本のどこに魅力を感じたのか? 日本を強くする上でポイントとして考えている戦略は?

アギーレ監督 日本のオファーについては、内容が真面目で真摯だと感じた。とにかくW杯・ロシア大会を目指して頑張りたいというものだったので、自分のプロジェクトとして、非常に大きな関心を持った。日本は4年前にも声をかけてくれた。そして今回もオファーをくれたということで、日本のサッカー協会が非常に真面目に考えて自分にオファーを出してくれたと思ったし、プロジェクトの内容も良いということで受けることにした。

 日本のチームに関しては、メキシコのプレースタイルに似ていると思っている。たとえばボールのハンドリング、試合中のバランスのとり方、ディフェンスに力を入れること。自分は守備を固めて勝利を目指したいと考えているし、それを目標にしている。ただ、ボールは重要だと思っている。ボールというのはどこに行っても選手たちの前にあるものだ。ボールを共通語として選手たちの間で競争力を伸ばしていってもらいたいと思う。

――アギーレ監督が掲げるこの4年間のテーマを、キーワードとして教えてもらいたい。

アギーレ監督 日本語に訳してスペイン語と同じ意味になるのかは分からないが、とにかく「コミットしたい」と思っている。

――アギーレ監督と原専務理事にお聞きしたい。アギーレ監督、選手を選ぶにあたり、どのような部分を特にポイントとして見ていきたいか? 選手選考の具体的な過程を教えてほしい。そして原専務理事、アギーレ監督の正式な契約日はいつなのかを教えてもらいたい。

アギーレ監督 とにかく自分で実際に見ることを重要視したい。すべてのプレーヤーにドアは開いている。とにかく見る、観察して、その選手のスタイル・技量を分析したい。たとえば試合以外でもどのような行動をとるのかを含めて見ていきたいと思っている。選手選考に関しては非常にプロセスに時間がかかる。次の試合に招集されたからといって、今後も招集するとは限らない。これらの試合を通して選手のプレーや技術を観察しながら、チームを作り上げたいと思う。目前に迫った公式戦は、来年1月のアジアカップだと思うが、それを見据えて選手を選びたいと思う。

原委員長 契約は今日です。先ほど正式な契約にサインをしてもらいました。7月22日の時点では仮契約ということで説明しました。7月24日の理事会で承認を得て、正式に今日契約をしたということになりました。

バランスを重視したい

――理想のDF像について教えてほしい。スピードなのか、技術なのか、強さなのか?

アギーレ監督 ディフェンスというよりもバランスを重視したい。守りも攻めもできる、バランスの取れた選手、攻守両方をこなせる選手が必要だと考えている。特に守備ができるというのは重要。ボールを奪って、それをできるだけ的確に扱いながら(前線に)上がっていく。本当の意味で守るのは、守備陣だけの話ではなく、FWにもMFにも同じことを求めたい。相手からボールを奪い、その試合で目指すことに貢献する。そのためにディフェンスの選手4〜5人だけが守備をするのではなく、GKもFWも含めて11人全員が守って攻められるチームを目指す。

――選手に対して厳しく接する姿勢は日本でも変わらないか。それから以前の日本代表は「ザックジャパン」と呼ばれていたが、監督はどう呼んでほしいと思っているか?

アギーレ監督 最初の質問については、非常に必要なことだと思っているし、まじめに取り組んでいきたいと思っている。ネーミングについては皆さん次第だが、私自身は「サムライブルー」というネーミングが気に入っている。

――守って攻められるチームということを目指すということだが、今の代表ではどういうフォーメーションを考えているか? また日本メディアの呼び方は「アギーレ」と「アギレ」が混在している。ご自身の名前をゆっくり発音してほしい(原田公樹/フリーランス)

アギーレ監督 私の名前は「ア・ギー・レ」、ハビエル・アギーレだ(苦笑)。システムに関しては、試合の展開によっていろいろ変化していく。DFは3人の時も、4人の時も、5人の時もある。シチュエーションに応じて、4−3−3から5−2−3に変化することもあるし、トップを2枚ではなく3枚にすることもあり得る。試合の状況に応じてフレキシブルにシステムを使っていきたい。基本は4−3−3を考えているが、展開によっては3−4−3になったりもする。その時の選手の状況、試合の展開によって変えていきたい。

2/3ページ

著者プロフィール

スポーツナビ編集部による執筆・編集・構成の記事。コラムやインタビューなどの深い読み物や、“今知りたい”スポーツの最新情報をお届けします。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント