グリップを変えるだけで激変!? ゴルフ上達に不可欠な要素とは

東邦出版

最重要課題は「力感」

【イラスト:アカハナドラゴン】

 いろいろなグリップがあるわけですが、極論を言えば「力を入れずに握ること」が最も大切であり、最重要課題でもあります。多くの人は、「すっぽ抜けてしまう」「インパクトで当たり負けしてしまう」といった理由から、どうしてもギュッと力を入れてグリップを握ってしまいます。これではボールをたたけず、飛距離が伸びないどころか、力んだ状態でのスイングになるためスムーズにいかず、形もいびつになってしまうのです。

【イラスト:アカハナドラゴン】

 ジュニアや女性ゴルファーがいとも簡単に打てるのは、この力感が理由でもあります。そもそも、成人男性のように力がないので、力強く握ることがありません。だからスイングはスムーズに行われ、クラブもオンプレーンに振れるので、球はまっすぐな軌道を描いて飛んでいくのです。

 米国のPGAツアーで、シニアプレーヤーになっても飛ばし屋として活躍するフレッド・カプルスは、こんなことを言っています。
「私はグリップをとてもやわらかく握っている。それがPGAツアーで飛ばし屋になれている理由だ。もし、あなたが飛距離を伸ばしたいのなら、クラブがすっぽ抜けるほどやわらかく握ることだ。クラブがすっぽ抜けると思っても、なかなかすっぽ抜けないから安心してやわらかく握ってみることだ」

 このようにグリップは、力加減重視なのです。では、どのくらいの力で握ったらいいのか。これは個々の感覚になってしまいますので、口で説明するのは非常に難しいところです。が、ひとつ、その力感がすぐにわかるドリルがありますので、ここで紹介しましょう。

 クラブを両手でグリップして、ヘッドを天井に向けます。次に両手の力を徐々に抜いていき、クラブが落ちるまで力を抜きましょう。

【イラスト:アカハナドラゴン】

 メジャートーナメントで8勝を挙げているトム・ワトソンはこう言います。
「クラブを持ち上げて、これが落ちるか落ちないかギリギリの力で握る。それがベストなグリップだ」

 自分で力を入れて握っていないつもりでも、意外と力が入っているものです。このドリルで力加減をチェックしてください。自宅の居間などでテレビを見ながらでもくり返し行えるので、練習場に行くよりも効果的です。また、ラウンド前に取り入れれば、朝一のティーショットからベストな力感で打っていけるでしょう!

(イラスト:アカハナドラゴン)

グリップを直すだけでゴルフが変わるから「もう一度練習してみよう」と思える

【東邦出版】

 なぜ練習すればするほどミスショットが増えるのか……? テイクバックやトップ、ダウンスイングなど、スイングの各部を修正しようとムキになるゴルファーがほとんどだが、ゴルフのスイングは“ほとんど”グリップで決まる。グリップが悪いままでは、いくらスイングを直そうとしても無理なのだ。プロはもちろん、トップアマチュアも“月イチ”ゴルファーも、グリップを変えれば飛距離が伸びて、ショットの精度も格段に上がる!

 どんなグリップを目指し、そのためになにをすべきか。倉本昌弘プロの全盛期を支えたプロキャディの先駆者で、数々のゴルファーを救ってきたゴルフドクター・松吉信が、実践的なドリルやギアの知識を織り交ぜながら理想のグリップを手に入れる方法を丁寧に解説。「もうゴルフをやめちゃおうかな」と悲嘆にくれるゴルファーをもう一度やる気にさせる指南書!

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著者プロフィール

サッカーや野球、ゴルフ、テニス、ラグビーなどのスポーツ本、競馬や宝くじのギャンブル本を中心に、文芸、脳トレ、音楽、芸能……幅広いジャンルの単行本を出版。最近の売れ筋商品に『エディー・ジョーンズの日本ラグビー改造戦記』や『高校球児に伝えたい!プロでも間違うバッテリーの基本』など。

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