早大女子ラクロス部 中大の猛追から逃げ切り、史上初のFINAL進出、全国大会出場を決めた!
【早稲田スポーツ新聞会】記事 長屋咲希 写真 廣野一眞、髙岡紗也、髙杉菜々子
試合終了後、抱き合って喜ぶ選手たち 【早稲田スポーツ新聞会】
2-0で迎えた第2Q。またしても開始1分、MF脇田が1on1から突破し、ゴール前に入り込んでシュートし、早くも3点差をつけた。しかし中大も黙ってはいない。続くプレーでこの日初めてドローを逃すと、3分、ディフェンスの過疎になっていたゴール右からのショットを許した。しかし5分、7分とAT横幕が2連続で点を挙げ、簡単には追いつかせない。直後に1点を返されるが、11分にはMF神谷彩乃(文構2=神奈川・桐蔭学園)が学習院大戦以来の得点で、この試合6点目を決めた。4点差をつけた状況でトリッキーなプレーを見せたのはAT水野。相手ディフェンスをかわしながら、ゴール左隅に向かってボールを転がしシュートを狙う。惜しくもこのシュートは外れたが、このプレーに会場は大きな盛り上がりを見せた。ノータイムで得点を許し、6-3で試合を折り返した。
シュートを放つMF脇田 【早稲田スポーツ新聞会】
運命の第4Q。突き放す1点が欲しい早大は、開始1分、MF齊藤莉果子(先理4=東京・小山台)が振り向きざまの鋭いシュートをゴールに収め、残り14分で3点差をつける。ここでなんとか凌ぎ切りたい早大だったが、ここから中大が意地の反撃を見せる。3分にフリーシュート、7分にはゴーリーの左下を狙ったショットを決められ、ついに1点差に。早大も何度もシュートを放つが、相手ゴーリーの再三の好セーブに阻まれてしまう。最後までわからない展開の中、早大は逃げの姿勢を見せることなく、シュートを狙う積極性を見せ続けた。そして9-8でゲームセット。苦しかった4Qを乗り越え、『柏原組』は全国への道を切り拓いた。
フリーシュートに臨むAT水野 【早稲田スポーツ新聞会】
試合後インタビュー
――勝利した今の気持ちを教えてください
実感が全くないのですが、素直に嬉しいです。
――FINAL4前合宿で主に取り組んだことを教えてください
ショットをしっかりやろうと話していて、遠くから打つ時のシフトだったり、そういったところを工夫していました。あとはチーム力を上げたいという話があったので、ミーティングや(意識の)擦り合わせをたくさんしました。
――中大はどのような相手ですか
フィジカルが強く、スピードもあるチームで、明治と似ている部分もあるなと思っていました。そこのところは負けないで頑張ろうという意識で戦いました。
――前半を振り返ってください
流れをつかめていて良かったなと思いますが、細かいミスが目立ったので、そこをもっと修正しなきゃいけないなと感じました。
――後半の相手の追い上げに対してどう対処していきましたか
2Qまでいい流れでしたが、(中大は)このままで終わるような学校じゃないと予測していたので、想定通りできたことは良かったです。ただ危ないシーンもあって、それは早稲田側のミスや相手のセーブなどから生まれたものが多かったので、そこはFINALや学生日本一に向けての課題だなと思います。
――創部史上初のFINAL、そして全国大会進出が決まりました
負ける気はしませんでしたが、正直実感はないなと思います。ただ、ここから学生王者になるためには全国で勝ち切っていかなければいけないので、まずはしっかり1位通過して、そこから着実に勝利を積み重ねていきたいと思います。
――最後にFINALに向けて意気込みをお願いします
前回明治に負けてしまって、そのリベンジになるので、前回の課題や今回の試合で出た課題をしっかり修正して必ず勝ちたいなと思います。
MF脇田萌衣(教4=東京・白百合学園)
――勝利した今の気持ちを教えてください
まだ実感が湧いてないのですが、とにかくうれしいです。少し心残りがあるところはありますが、みんながチーム一丸となって補い合ってつかみ取った勝利なので、すごくうれしいの一言に尽きるかなと思います。
――中大に対しての対策はいかがでしたか
キーマンが明らかになっているチームだと思うので、そこに対して徹底的に寄せることだったり、あとは相手にやりたいことをやらせない。とにかくスカウティングをして、それに合わせた戦術を立てたことで、相手がやりたい戦術を止めることができたのかなと思います。
――ドローに関してはいかがでしたか
相手は飛ばしたいところに飛ばしてきて、ただ私たちが、その相手が飛ばしたい方向へ場所を取ると結構嫌がっている印象があったので、相手の戦術に合わせてやることで、相手を嫌がらせてコントロールできたのかなと思います。
――ご自身の得点シーンを振り返っていかがですか
もう少し(ゴールを)決められた部分もあったと思いますが、この一点が絶対に勝敗を分けると思って、確実に取りに行こうと強気で攻めました。
――相手に追い上げられる場面もありましたが
3、4Qでひやひやした場面もあったのですが、ここで守り切ることで全国につながりますし、今までやってきたチームメイトのこととかをいろいろ思い出して、絶対に勝ち切るという強い思いで頑張りました。
――創部史上初のFINAL、そして全国大会進出が決まりました
とにかくうれしくて実感はまだ湧いてないのですが、これからどんどん歴史を変えていけるようにしたいです。新たな課題も見つかったと思うので、ブラッシュアップしながら克服して、絶対に日本一を取りたいと思います。
――最後にFINALに向けて意気込みをお願いします
今回FINAL4の試合で課題もたくさん見つかったと思うので、2週間で徹底的につぶして、(FINALの)相手は一度戦った明大なのでその時に見つかった課題や特徴などをもとにスカウティングしながら、さらに私たちの強みを伸ばして絶対に勝ちたいと思います。
AT横幕円香(文構4=神奈川・公文国際学園)
――今日の試合を振り返っていかがですか
前半はいい流れが作れたのですが、後半は苦しい時間が続いてしまって。その中でアタックもディフェンスもみんなで連携しながら最後に勝利をつかめたのは良かったなと思います。
――オフェンスの戦略を教えてください
(中大が)上げてくるディフェンスなので、その中でダブル(チーム)が来たときにどう対応するか、1on1をかける方向をどちらにするかなど、明治戦からガラッと変えた戦術にしました。
――ご自身のプレーを振り返っていかがですか
点を決めることはできたのですが、3点決めようと思っていたのでそこには届いていないし、良いプレーも多くはなかったので、FINALに向けてもっともっと頑張らなきゃと思います。
――創部史上初のFINAL、そして全国大会進出が決まりました
史上初のFINALというのがふわふわして聞こえるくらい、嬉しい気持ちでいっぱいです。
――最後にFINALに向けて意気込みをお願いします
今すごくチームがまとまってきている段階なので、ここから学生王者に向けてまずは明治を倒して、全国に突き進みたいと思います。
AT水野文萌(創理3=埼玉・早大本庄)
――勝利した今の気持ちを教えてください
プレーのことは考えずに、この勝ったという事実が本当に嬉しくて、全国に行ける喜びが本当に大きいです。
――中大に対しての対策を教えてください
早稲田はスカウティング力が強みだと思っていて、オフェンスもディフェンスも、クリア、ライド、ドローも全局面において細かくスカウティングしてやってきました。ディフェンスに関しては、中央大学の特徴的なラインを上げるディフェンスに対して、どう攻めるかを2週間かけて対策してきました。
――ご自身の得点シーンを振り返っていかがですか
今シーズンのリーグでは、まだ1on1からのショットがなかったので、この試合では絶対に自分のワンでしっかりショットを決め切りたいというのが目標としてありました。1点目は自分が思い描いていた通りにワンで行って、自分で切り開いたショットだったのでとても嬉しかったです。
――トリッキーなショットもありましたが、あの場面を振り返っていかがですか
2Qの点差が離れている時で、いけそうだなと思ったので感覚的にやりました。確率の高いショットではないので、リーグでは封印していたのですが、このような最高の舞台なので、自分の持っている力を出したいなと思ってやりました。
――創部史上初のFINAL、そして全国大会進出が決まりました
早稲田の応援席を見るとOGの皆さんやご父兄の方々がたくさんいて、この組織力も早稲田の強みだと思っていて。代々先輩方がつないできた伝統をここで開花させることができたので、とても嬉しく思います。
――最後にFINALに向けて意気込みをお願いします
FINALは、絶対にもう一度対戦したかった明治大学との試合になります。予選では1点差で負けて悔しい思いをしたので、その悔しさを晴らせるようなゲーム展開にして、絶対に勝って関東制覇したいと思います。
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