えっ!10.5度って書いてあるのに12.5度!?  ドライバーは表示ロフトで選んではいけない!

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鹿又芳典の“推しクラブ” こぼれ話 第39回

ドライバーのモデル選びはかなり真剣になるけど、ロフトは“なんとなく”だったりしないだろうか。せっかく合うモデルが見つかっても、ロフト選びでしくじったら元も子もない。今回のテーマは、カリスマフィッターの鹿又さんによる「ドライバーのロフト考」だ。

メインユーザーが“飛ぶ弾道”を打てるロフトに設定

ドライバーのロフト選びについて注意してもらいたいことは、例えば「ロフト10度」と表記されていても、全てのモデルが一緒ではありません。というのはモデルによって、10度の表記でも設計上のロフトが11度だったり、9.5度だったり、ということがあります。

それはリアルロフトのことではなく、あくまでも設計上そうなっているということ。ナゼかといえば、そのモデルのメインターゲットとなるゴルファーが一番飛ぶ弾道を打ちやすくするためのロフト設定であり、メーカー側が工夫をしてあえてそのようにしています。

例えば、Aというモデルの10度(表記)が、できあがったヘッドを計測すると11度だったり、Bというモデルの10度(表記)は、計測すると10度よりも立ってたり、ということが現状では起こっています。

ロフトありきではなく、モデルを決めてからロフトを選ぶ

なので、まずは自分が使いたいモデルを決めた後に「そのモデルで自分が一番打ちやすい弾道が出るのがロフト○度」という決め方をしてください。「今は10度を使ってるから、新しいクラブも10度にしよう」ではなく「新しく買うクラブで一番使いやすいロフトを探す」というのが、ロフト選びの大前提になります。
それがベースにある中で「最大のパフォーマンス」を求めるのか「安定」を求めるのかで、ロフトが立ったモデルを選ぶのか、ロフトが大きめのモデルを選ぶのか、という選択になってきます。

※リンク先は外部サイトの場合があります

ロフトを立てると開く、ロフトを寝かせるとかぶる

今は“カチャカチャ”などアジャスタブル機能がついているモデルが多いので、ネック調整することを前提で考えてみましょう。

基本的に、ロフトを立てるとフェースが開くし、ロフトを寝かせるとフェースが左を向くようになるもの。そのことを踏まえて、ロフトが立ち気味のヘッドを調整機能によってロフトを寝かせて、球がつかまりやすく見えるようにして使おうとか、逆に、ロフトが寝ているモデルを調整機能によってロフトを立てて、球が左に行かない見え方をするようにして使おうとか。そういう“応用編”もあります。

中には、ネックの調整機能が“ダブル”(独立調整)になっているキャロウェイやタイトリストといった、シャフト軸が回らずに調整できるモノはその度合いが少なくなります。いずれにしても、一個の数値だけが動くわけではないのがネックの調整機能なので。むしろ、そのことを利用して上手に使うのがいいのではないでしょうか。

飛ばしたければ低スピン、安定させたければ適量スピン

弾道データを測定しながらドライバーのロフトを選ぶときの目安として「最大飛距離」を狙うときには、スピン量が2000rpm前後で打ち出し角が高いほうが、最高のパフォーマンスが出ます。それよりも、ドライバーである程度はコントロールしながら打つのが好きな人や「安定」を求めるのなら、2000rpm台後半のスピン量があっても全く問題ありません。スピン量が適度にあったほうが、コントロールはしやすいはず。いたずらに低スピンになるモデルやロフトを探す必要はないでしょう。
鹿又芳典
かのまた・よしのり 1968年生まれ。年間試打数2000本超え。全てのクラブに精通するクラフトマン。豊かな知識と評価の的確さで引っ張りだこ。ゴルフショップマジック代表。

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著者プロフィール

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