青木瀬令奈が復帰 30代シーズン終盤で奮起

チーム・協会

【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント 武蔵丘ゴルフコース(埼玉県)

 シーズン終盤戦。30代プレーヤーの逆襲がはじまった。青木瀬令奈が腓骨神経の損傷から4試合ぶりに復帰するのも、前週で披露した2年ぶり、イミニョンの劇的Vに触発されたからだ。

 「良かった。励みになる。試合を休んで同級生の頑張りを見ていたら、ちょっと痛いけど、行こうかなぁ、という気持ちになった」という。この日は、プロアマトーナメントで久々に18ホールのプレーを行った。

 今季はなぜか、30代の優勝はなし。夏ごろから、それを人一倍、気にしていた。「たまたまでしょう。私の先輩方を含め、みなさん30代はすごく努力を重ねています。ひとりが優勝すれば、ポンポンといきそうな気がしている。とにかく、だれか優勝したら、一気に行きますよ」と大予言を。

 だから、イの復活優勝は大きなパワーとなったわけだ。「私の場合、一日で1ミリ程度の回復具合。前週は1W、3Wを打てなかったけど、残り試合は少ない。選手としては試合に出場したいけど、3週前から練習ラウンドができない状況でした」と振り返る。それだけに、格段の上昇度だ。

 さらに、こんな苦悩をはじめて明かす。「シーズンを通して、足の痛みが続いていた。つかれかなぁと思っていたけど、日本女子オープン最終日、14番からすごく痛み出して、何とかホールアウトできたけど、翌日から歩けない状況です」。

 回復するためには休養と、ビタミン12を服用するのが最善策だ。特効薬などない。それでも、「休んでいても、上半身のトレーニングは続けていた。おかげさまで飛距離が落ちたわけではありません」と、ホッと胸をなでおろした。

【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

 一方、イはこの日、自信をもってこう話した。「ショットの調子がすごくいい。ひとつだけ、修正できれば、2週連続優勝が現実になるかもしれない」と、笑顔でひとこと。そのポイントはパッティング。「パッティングのインパクトの際、フェースがちょっと開いてします。しっかり修正して、あすはいいショット、いいパッティングができるでしょう」と、自信に満ちていた。

 あの手、この手を駆使しながら、経験で勝負。ベテランの奮起はさらに勝負をおもしろくするスパイスとなる。(青木 政司)
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