HIROYAが寺崎にKO敗で王座陥落=Krush.43三大王座戦リポート

中村拓己

新王者・寺崎「ゴールはさらに上」

下馬評では王者HIROYA有利だったものの、寺崎が快心のKO勝利でKrush−65kg級王座に輝いた 【田栗かおる】

「Krush.43」が13日、東京・後楽園ホールで開催され、今大会ではトリプルメインイベントとして、三大タイトルマッチが組まれた。

 大トリを務めるトリプルメインイベント第3試合はKrush−65kg級タイトルマッチ。1月・3月と2大会に渡って開催された初代王座決定トーナメントを全試合KOで制した王者HIROYAに、挑戦者・寺崎直樹が挑む一戦だ。

 寺崎は初代Krush−63kg級王者・梶原龍児と壮絶な打ち合いを繰り広げたことがあり、右ストレートという強力な武器を持つ激闘派。下馬評では王者HIROYAが有利の一戦だったが、開始直後、寺崎が「狙っていた」という右ボディからの右フックをクリーンヒットさせて猛ラッシュ。立て続けに2度のダウンを奪ってHIROYAをKOする大番狂わせを起こし、第2代Krush−65kg級王者としてベルトを巻いた。

 試合後、寺崎は息子の陸君をリングに上げてベルトと一緒に記念撮影に収まると「自分はここをゴールにはしていません。(ゴールは)さらに上だと思っている」と更なる飛躍を誓った。

KOでV3の寺戸「今日は完璧でしょ」

右フックで1RKO勝利を収めたISKA世界バンタム級王者・寺戸 【田栗かおる】

 メインイベント第2試合は“Krush夏の風物詩”となったISKA世界バンタム級王者・寺戸伸近の防衛戦。2011年8月に同王座を獲得した寺戸は毎年夏に防衛戦を行い、倒し・倒されのエキサイティングな試合でベルトを守り抜いてきた。

 この日は3度目の防衛戦としてトルコのヴェダット・ウルックと対戦。「あまり情報がなかったの対策を練れなかった」という寺戸だったが、ウルックにほとんど攻撃を出さないまま、右フックでウルックを1RKO。「今日は完璧でしょ? しっかり倒すことが出来て良かった」と完勝と言える試合内容に笑顔を見せた。

初防衛の朱里「K−1に出たいです!」

初防衛に成功したKrush女子王者・朱里は「K−1に出たいです!」とアピール 【田栗かおる】

 メインイベント第1試合はKrush女子タイトルマッチ。3月の新宿FACE大会で初代女子王者になった朱里が、初防衛戦として正道会館の空手家・谷山佳菜子を迎え撃った。

 空手出身の谷山の蹴り技になかなかペースを掴めなかった朱里だが、試合が進むに連れて得意のパンチを叩き込み、3Rには左フック、バックブロー、右ストレートをヒットさせ、判定3−0で勝利。KO勝ちこそ逃したものの初防衛に成功した朱里は「K−1に出たいです!」と先日発足した『K−1 WORLD LEAGUE』への出場をアピールした。
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著者プロフィール

福岡県久留米市出身。プロレスファンから格闘技ファンを経て2003年に格闘技WEBマガジンの編集部入りし、2012年からフリーライターに。スポーツナビではその年の青木真也vs.エディ・アルバレスから執筆。格闘技を中心に活動し、専門誌の執筆、技術本の制作、テレビ解説も務める。

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