馬場イズム継承の秋山全日本が門出=「二大メジャーの看板を取り戻す」

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初めて馬場さんと会った場所での会見に「運命感じる」

馬場イズムの継承を誓った秋山社長(右)と諏訪魔専務、相談役となった故・馬場夫人・元子さん 【スポーツナビ】

 白石伸生オーナーのレッドウォールジャパンが親会社となる全日本プロレスリングシステムズを退社した全日本プロレス選手団が4日、秋山準が代表取締役社長、諏訪魔が専務取締役を務めるオールジャパン・プロレスリング株式会社を設立したことを都内ホテルで発表した。また、全日本プロレスの名称が継続できるようになったこと、ファンからの要望が多かったというファンクラブが設立されたことも合わせて発表された。

 所属選手として発表されたKENSOを除く12名の選手と、和田京平・名誉レフェリー、ボンバー斉藤・メインレフェリーとともに、会見上に姿を現した秋山。まずは、22年前の7月に初めて故・ジャイアント馬場さんに会ったザ・キャピトルホテル東急で、社長として新体制設立会見を行うことに「運命を感じる」とコメント。そして、社長として「22年前に僕が入った頃は全日本プロレスは二大メジャー団体と呼ばれていました。ですが、今はそう呼ばれることも少なくなっています。ただ、ここにいる選手たち、社員、もちろん僕もそうですが、そのみんなの力を信じています。必ずまた同じ位置にたどりつけるよう、しっかり頑張ります」と力強い所信表明。さらに、「馬場さんの教えは僕の中にしっかり入っています。その教えをここにいるみんなに伝え、そして一人ひとり選手の個性を生かせる、ファンの皆さんに勇気と希望を与えられるような団体を目指します」と馬場イズム継承を誓った。

「一発一発の重みは全日本が負けるわけがない」

全日本社長として、「二大メジャーの位置を取り戻す」と力強い決意を口にした秋山 【スポーツナビ】

 懸念されていた「全日本プロレス」という名称については、前3日まで白石オーナーと話し合いを重ねた結果、継続できることとなった。話し合いの内容について詳細を語ることは控えたものの、「全日本プロレスの名前は大きい。使える、使えないじゃ大分違うので本当に良かったです」と安堵の表情を浮かべた。また、昨年10月から1本になった三冠ベルトについては、「僕は3本で育っているから3本が当たり前。今後どうするか考えていきます」と今後協議を重ねて行くとした。

「社長だけではなく選手としてもまだまだ三冠を狙っていく」と現役としてのやる気も見せた秋山。「新日本さんの独走状態ですけど、実力では一切負けてると思っていませんし、勝負できると思っています。ここまででかい選手がいて、リング上でぶつかり合っているのは日本だと全日本プロレスがナンバーワン。一発一発の重みは全日本が負けていないと思います。負けていないというか、負けるはずがないです」と所属選手への信頼と試合内容への絶対の自信を見せた。一方で、「それをどううまくファンの人に伝えるか、その作業が必要になってくると思います」と課題も口にした。

5男坊の秋山を元子さんも相談役で支援

会見終了後、曙ら選手から挨拶を受ける元子さん。相談役として秋山全日本を裏側から支える 【スポーツナビ】

 6月29日の札幌大会で大森隆男から三冠ヘビー級王者を奪取した諏訪魔。新体制では専務に就いたが、「社長が外に対する活動も相当なものがあります。中に関してはしっかり自分が見たいと思います。責任を持つことでは覚悟はできている。信頼してもらえる全日本を構築したい」と秋山の援護射撃を誓った。また、「三冠、タッグ、アジア、ジュニア、すべてにクオリティーの高い激しいプロレスの試合を見せていきたい」とリング上のさらなる充実を図っていくことを約束した。

 新体制では、東北テレビネットワークが支援会社としてバックアップ。その過程から東北テレビネットワークに参加しているケーブルテレビ山形の吉村和文社長が会長に、岩手ケーブルテレビジョンの笹原美喜夫氏が副社長に就任。潮崎豪が選手会長を務める。また、久々に公の場に姿を現して秋山新体制を激励した故・ジャイアント馬場さんの夫人である元子さんが相談役に名を連ねた。秋山は「元子さんには『あなたは5男坊なんだから』と言っていただいた。5男坊はすねをかじりまくっているので元子さんには側で見守っていただきたい。いろいろと経験が足りないので、馬場さんはこうだったからとか元子さんとお話ができればと思っています」とその理由を明かした。

次ページには秋山、諏訪魔、曙ら選手12名の抱負。

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