ランニング後のお手軽ドリンク 食欲コンサルタントの健康レシピ

村山彩

【村山彩】

 こんにちは。食欲コンサルタントの村山彩です。食と運動に関するお悩み相談の第5回は、ランニング後に手軽に摂れるメニューをテーマに取り上げます。

「最近暑くなってきたので、ランニング後にクールダウンできるメニューが知りたい」
「スムージーの取り入れ方、美味しいレシピが知りたい」

 この2つの質問を受け、暑さやトレーニングでバテていても摂取しやすいスムージーをご紹介したいと思います。ランニング後に必要な栄養素に加え、旬の野菜を摂取することでクールダウン効果も狙った、わたしも良く作るレシピ「大麦と夏野菜の疲労回復スムージー」です。

大麦と夏野菜の疲労回復スムージー

【村山彩】

【材料】(2〜3人分)
大麦(茹でたもの):大さじ4〜5
モロヘイヤ:1/2袋
※ほうれん草や小松菜などでも代用可
トマト(大):1/2個
スイカ:三角1〜2切れ
バナナ:1/2本
レモン:1/2個
ヨーグルト:大さじ3
アガペシロップ:大さじ3
豆乳:100cc
水:100cc
※チアシード 適量

【村山彩】

【作り方】
1)大麦は柔らかくなるまで茹で、野菜や果物は一口大に切る
2)すべての材料をミキサーに入れ、回して完成

野菜でクールダウンや疲労回復を

【Getty Images】

 運動後に最も大切な栄養素は、使ったガソリンを補う意味でまずは「糖質」。今回は糖質をバナナだけでなく、食物繊維やカルシウム、カリウムが白米と比べて多く含まれる健康食の大麦を使用しました(食物繊維が多いので、寝る直前などは気をつけて下さいね)。
 もうひとつ大切な栄養素は、運動後の筋肉のリカバリー等、身体を作るための栄養素「タンパク質」。これはヨーグルトと豆乳から。この2つを加えることで、動物性・植物性両方からの摂取が可能です。これらにはカルシウムもしっかりと含まれていますね。

「糖質」と「タンパク質」を抑えつつ、あとは夏野菜でクールダウンや疲労回復を狙います。栄養価の高い野菜として有名なモロヘイヤは、抗酸化作用(運動時には活性酸素が発生するのでそれを抑える目的)のあるカロテン、貧血対策として、運動する方々、特に女性に嬉しい鉄分、鉄分の吸収を助けるビタミンCなどを含みます。モロヘイヤやオクラ、つるむらさきなどのネバネバの素は「ムチン」という成分で、胃壁を保護し、胃のトラブルを予防してくれたり、疲労回復効果も期待できます。

いろいろな食材にトライして

【村山彩】

 トマトやスイカなど夏野菜はカリウムが多く含まれ、火照った身体をクールダウンするのに一役買っています。カリウムは尿の排出を促して、体の余分な熱を逃がす働きがあります。ちなみにバナナもカリウムが豊富な食材です。また、夏野菜には水分を多く含むものが多く、体温を下げる助けをしてくれます。

 レモンやトマトはご存知のようにクエン酸を含み、疲労回復効果が。爽やかな味わい、見た目もビタミンカラーで食欲を刺激してくれるのもいいですね!

 最後に甘みはハチミツではなく、今回はアガペシロップを使用しました。アガペシロップは血糖上昇の穏やかなシロップで、アガベ(リュウゼツラン)と呼ばれる主に砂漠地帯に育つ植物から抽出された血糖上昇の穏やかな甘味料です。

 また、ジュースの上に振った黒いつぶつぶの正体は、チアシード。食物繊維、ビタミン、カルシウムや鉄などのミネラル(特にカルシウムと鉄)、抗酸化物質も豊富に含まれています。
 このようにシロップを変えてみたり、トッピングするだけで栄養価が変わったり、ぐんとあがるので、いろいろな食材にトライし、食を楽しむこともおすすめです!
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著者プロフィール

食欲コンサルタント、日本初のアスリートフードマイスター、野菜ソムリエ。2012年7月、館山トライアスロン総合優勝。2014年 ironman 70.3 台湾エイジ優勝 。現役トライアスリートとしての知識と経験を生かし、プロアスリートやアマチュアランナーへ食事指導と運動指導を行っている。そのほか、テレビ、雑誌、ラジオ、イベントを通じてランニングと食事についての幅広い活動を行う。13年12月に『あなたは半年前に食べたものでできている』、15年2月に『あなたは半年前に食べたものでできている 実践編』(ともにサンマーク出版)を上梓

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