注目の日本王者・内藤律樹が初防衛戦=6月のボクシング興行見どころ
江藤三兄弟の長男・光喜がOPBF決定戦へ挑む
昨年11月のヨドモンコン・ポーセーンチップ戦にTKO負けを喫した江藤が再起戦でOPBFフライ級王座決定戦に臨む 【Getty Images】
2月に井上尚弥(大橋)が返上した日本ライトフライ級王座決定戦に臨み、新王者となった木村悠(帝拳)が6月7日、後楽園ホールで初防衛戦を迎える。挑戦者の知念勇樹(琉球)は昨年4月、田口良一(ワタナベ)との王座決定戦に敗れて以来、2度目の挑戦となる。元アマチュア全日本王者で安定感のある技巧を誇る木村と一発強打を備える長身の知念。意外性のある知念が序盤から木村のペースを乱すことができれば、展開は白熱する。6月23日には、4月に日本フェザー級王者に返り咲いた細野悟(大橋)の初防衛戦が後楽園ホールで行なわれる。当初は元日本王者・福原力也(ワタナベ)とのベテラン同士のサバイバルマッチが予定されていたが、福原が負傷。関豪介(角海老宝石)に白羽の矢が立った。実績は細野が大きく上回るが、関は旺盛な手数とスタミナを武器に無敗をキープするサウスポーの突貫ファイター。4度目の世界挑戦に向け、背水のリングが続く細野にとってもやりづらい相手だ。また、この日は世界初挑戦を視野に入れる東洋太平洋ミニマム級王者の原隆二(大橋)、元高校4冠で10戦全勝(8KO)のホープ松本亮(大橋)が登場する。
亀海がロバート・ゲレロとの再起戦に抜てき
日本のボクサーの主戦場であるミニマム級からミドル級の13階級の中で、ウェルター級は唯一、日本が世界王者を輩出していない高い壁。現在の王者の顔ぶれを見てもWBA・WBCはメイウェザー、WBOはパッキャオ、IBFは曲者ポール・マリナッジ(アメリカ)に圧勝し、一躍脚光を浴びる26歳のショーン・ポーター(アメリカ)と、挑戦を実現することも至難に思えてくる。だが、ゲレロに勝てば“カメガイ”の名が売れるのは確か。亀海にはちょうど1年前の6月、場所も同じカーソンで世界ランカーのジョアン・ペレス(ベネズエラ)に判定で初黒星を喫し、アメリカ進出を頓挫させた苦い過去がある。再び巡ってきたチャンスはラストチャンスとも言える。格上のサウスポー相手に不利予想は否めないが「勝つことしか頭にないし、自分がいちばん楽しみ」という亀海は世界に続く扉を開くことができるか。