ホーストが8年ぶりの復帰戦で判定勝利=佐藤嘉洋は強豪ムエタイ戦士に敗れる

中村拓己

ダウンを奪うなど“ミスターパーフェクト”は健在

2度のダウンを奪うなど全盛期を彷彿させる“ミスターパーフェクト”ぶりを発揮したホースト 【t.SAKUMA】

 元K−1王者アーネスト・ホーストがプロデュースする「HOOST CUP」が23日、愛知・名古屋国際会議場イベントホールで開催された。

 今大会は“LEGEND〜伝説降臨〜”と銘打たれ、メインイベントで48歳のホーストが約8年ぶりに現役復帰。ホーストの現役時代のライバル、ピーター・アーツの付き人を務めたこともあり、49歳ながら現グラジエーターライトヘビー級王者トーマス・スタンレーと対戦した。

 今回の復帰戦に向けて16キロもの減量に成功し、定期的にスパーリングをこなして準備万端のホーストは序盤から現役時代を彷彿とさせるたくみなコンビネーションを披露。2Rに左ボディ、3Rに右ローでダウンを奪い、変わらぬ“ミスターパーフェクト”ぶりを発揮して貫録の判定勝利を収めた。

 試合後、「久しぶりの試合で勝つことが出来て本当にうれしい。みなさんにいい姿を見せられたと思う」と復帰戦を振り返ったホースト。今後の継続参戦について、具体的なコメントこそなかったものの「また試合をしたいと思うし、ファンが望むのならリングに立ちたい」と前向きな言葉を残した。

 また、ホーストは「HOOST CUP」のプロデューサーとして「自分のようにリタイアした選手たちに声をかけたい」とコメント。「もしまだ戦いたい選手がいれば、ぜひホーストカップのリングで復帰してもらいたい」と現役を退いたレジェンドファイターたちに復帰を呼びかけた。

佐藤はダウン後、猛反撃も一歩及ばず

タイの強豪ペットマンコンと対戦した佐藤。2Rにダウンを奪われた以降は猛反撃に転じたが、あと一歩及ばず判定負けを喫した 【t.SAKUMA】

 ダブルセミファイナル第2試合では2度目の「HOOST CUP」参戦となるK−1MAX2006&2007日本王者・佐藤嘉洋がムエタイの強豪ペットマンコン・ガイヤーンハーダオと激突。1Rから激しい打ち合いとなり、2Rにペットマンコンが右フックでダウンを先取。再開後、右ストレートから猛反撃に転じる佐藤だったが一歩及ばず。判定負けという結果に終わった。

 また、現NJKFライト級王者の翔センチャイジムと対戦した“ムエタイの生ける伝説”セーンチャイ・PKジムは“神技”と称されるたくみなテクニックを披露。激闘派として知られる翔もアグレッシブに攻め続けたが、セーンチャイが足払いと首相撲からの崩しで翻弄し、判定勝利。試合後、特別ゲストとして来場していた山本“KID”徳郁がリングに上がり「セーンチャイ選手は僕の中で神様なんですごくうれしいです」とセーンチャイの勝利を祝福した。
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著者プロフィール

福岡県久留米市出身。プロレスファンから格闘技ファンを経て2003年に格闘技WEBマガジンの編集部入りし、2012年からフリーライターに。スポーツナビではその年の青木真也vs.エディ・アルバレスから執筆。格闘技を中心に活動し、専門誌の執筆、技術本の制作、テレビ解説も務める。

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