武尊vs神戸翔太、危険な大一番の行方は!?=3.8Krush.39直前インタビュー
武尊、神戸ともに敵意むき出し
2月の「Krush」でリングに上がった武尊(右)と神戸は一触即発 【t.SAKUMA】
1月に行われた記者会見では、神戸が「(武尊の所属する)チームドラゴンは大きいチームで、俺は仲間で群れているのが大嫌い」と挑発。武尊も敵意むき出しで「(神戸の)試合は正直面白くなかった。タイトルマッチは俺だけ見に来たらいい」と返答するなど、大荒れのタイトルマッチを予感させた。大一番に挑む2人の心境は果たして!?
武尊、神戸に「お前にそこまでの覚悟があるの!?」
初代−58kg級トーナメントを制してチャンピオンに輝いた武尊。チームドラゴンでの厳しい練習がタイトルに結びついた 【t.SAKUMA】
――昨年は武尊選手にとって大きな1年になりましたね。
武尊 人生で初めてチャンピオンベルトを巻いた年で、自分にとっては大きな1年でした。1月から初代王座決定トーナメントが始まって、対戦相手も準決勝で鈴木雄三選手、決勝で寺戸伸近選手と格上の選手と戦うことが出来て、すごく楽しかったですね。
――年末の記者会見では「クレイジーになって行こうと思う」と発言していましたが。
武尊 もともと僕自身そういうタイプの人間で、デビュー当時はヤンチャな選手だったと思うんですよ。試合中に舌を出したり、対戦相手を挑発したりして。あんまりやりすぎて周りに怒られたので…最近はそういうヤンチャさを自分で出さないようにしていました(苦笑)。でも出さないようにしすぎてもやっていて楽しくないし、僕もキャリアを積んで自分をコントロールできるようになったので、少しはヤンチャさを出してもいいのかなと思っています。
――より本能的な武尊を見せたいですか?
武尊 そうですね。僕自身、ヤンチャな部分を忘れちゃいけないと思うし、自分を抑えずに戦った方がいい試合が出来ると思うんですよね。だから今年は原点回帰ではないですけど、素の自分を出しつつ暴れ回ろうかなと思います。
――そして対戦相手の神戸選手ですが、試合前からいろいろと挑発的な発言もあったり、武尊選手はイライラされていましたね。
武尊 う〜ん…もう別にアイツに対して言うことないんですよ(苦笑)。強いて言うなら絶対に友達にはならないタイプの人間です。僕のベルトを獲りに来るやつはぶっ潰す。それだけです。
――相手が誰であれ「ベルトが欲しい」と言われるだけでも不愉快になりま…
武尊 (途中で質問を遮るように)そこまでの覚悟がお前にあるのか?って思います。会見の時に「せこい手を使ってでもベルトを奪い取る」と言っていましたけど、何言ってんの? ここKrushだよって。そのくらいのつもりでベルトを獲りに来るのは分かるけど、せこい手を使って勝った人間がKrushのチャンピオンとして認められる訳がない。アイツが言うように勝利の神様がいるんだったら、Krushの神様はせこい手を使ってチャンピオンになろうとしているやつには絶対に微笑まない。Krushのベルトがお前を選ばないよって。
――はっきり言って神戸選手はKrush向きではないですか?
武尊 ファイトスタイルは人それぞれだから何も言うつもりはないけど、もっと必死にやった方がいいんじゃないの?と思います。
――また神戸選手からはチームドラゴンに対して「チームドラゴンは大きいチームで、俺は仲間で群れているのが大嫌い」という言葉もありました。
武尊 俺は一匹狼だってアピールして、チームドラゴンは仲良しグループだって言いたいのかもしれないけど、チームドラゴンほど壮絶で潰し合う練習をするチームはないですよ、少なくとも僕が知っている範囲では。初めてプロ練に参加した時の殺気は今でも覚えています。練習なのに道場が試合前みたいにピリピリしていて、いざスパーリングが始まると本気で潰し合うんですよ。スパーリングでケガしたらケガした人間が悪いっていう雰囲気なんです。あれはチームドラゴンのプロ練習に参加した人間にしか分からないと思います…というか人のことを言う前に、お前がちゃんと自分の練習をしとけよと思います。
――武尊選手はチャンピオンになってからも必死さや貪欲さを感じる部分があります。
武尊 必死ですよ、僕は。今の環境に満足していないし、僕はもっと上を見ているから、練習も生活も毎日が必死です。
――今大会は王者として大トリを務めることになります。ずばりどんな試合を見せたいですか?
武尊 Krushのベルトに「お前がチャンピオンに相応しい」と思われるような試合をしたいです。そして対戦相手にKrushのチャンピオンがどういうものかを分からせるためにぶっ壊します。
次ページに神戸翔太のインタビュー