青山、土居とのペアで挑むも初戦敗退=全豪オープンテニス

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青山、ビッグショットを持つ土居とタッグ

全豪オープン第3日。この日唯一の日本勢だった青山・土居組はストレート負けを喫した 【Getty Images】

 全豪オープンテニスは、15日に行われた第3日も、最高気温41度という厳しい条件での戦いになった。大会1週目はこの暑さが続くというが、気温だけでコンディションの良し悪しを判断するわけにはいかない。オーストラリアは日本と違って湿度が低い。また、テニスはマラソンやサッカーほどの連続運動もない。日本のインターハイの方が厳しいのではないかという意見が多く、錦織圭(日清食品)、奈良くるみ(大阪産業大)も1回戦の段階では、暑さは気にならなかったと話していた。

 この日は女子ダブルス1回戦が行われ、同日唯一の日本人選手として登場した青山修子(近藤乳業)、土居美咲(ミキハウス)ペアは、バーバラ・レプチェンコ(米国)とイオアナ・ラルカ・オラル(ルーマニア)のペアに2−6、4−6のストレートで敗れた。

 昨年のウィンブルドンで、シャネル・スケッパーズ(南アフリカ)と組んでベスト4まで勝ち進んだ青山は、このところ波形純理(北日本物産)、宮村美紀(ミヤムラTC)といった日本人とペアを組むことが多い。外国人選手とはコミュニケーションを取るのが難しく、ネットプレ可能な限り、ビッグショットを持つ土居とのペアで臨む方針だ。

 テニスファンの興味は、大会直後の2月に待ち構えるフェドカップ1回戦のアルゼンチン戦だろう。アルゼンチンは世界ランク59位のパウラ・オルマエチェアの他はランキング170位以下の戦力になる。一方、アウェーとなる日本は、周辺を探る限り、クルム伊達公子(エステティックTBC)、森田あゆみ(キヤノン)らトップを外した新しいメンバーで臨むことになりそうだ。青山・土居ペアが、そうしたナショナルチームの舞台に登場するのはまだ先のことになるかもしれない。

シード勢は順当勝ちも、ナ・リは苦戦

 女子シングルスでは、第1シードのセリーナ・ウィリアムズ(米国)が順当に勝ち上がった。全豪オープンは、オフシーズン明けの大会であるため、準備の違いが結果に出る。第1シードのセリーナは昨年、準々決勝でスローン・スティーブンス(米国)に足をすくわれただけに、今年は準備を怠らない。この日のサービスエース10本は多くはなかったが、ショットを左右のライン際に飛ばしてベスナ・ドロンツ(セルビア)を一蹴した。

 第4シードのナ・リ(中国)も6−0、7(7)−6(5)で勝利したが、こちらは苦戦した。リはこれまで全豪オープンで2度決勝に進んでおり、今大会は3度目の正直で、2011年の全仏オープンに次ぐ2度目のビッグタイトルを狙っている。
 この日は、1回戦でクルム伊達を下した16歳のベリンダ・ベンチッチ(スイス)と対戦。第1セットは圧倒するも、第2セット、ベンチッチにサービスブレークを2度先行されて追い詰められた。期待の新鋭は、ショットの威力に加え、気持ちを落ち着かせて情報を整理し、クレバーな戦術を展開していた。

 攻め立てられたリのメンタリティーが心配だった。プレッシャー下で気持ちが固まってしまう傾向があり、昨年のビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)との決勝では緊張のあまり転倒してしまうほどだった。この日も第2セットではその弱みを見せかけたが、タイブレークでどうにか乗り切り、ストレート勝ち。ファイナルセットにもつれ込んでいたら、どう転んでいたか分からない。

 一方の男子は、4連覇を狙う第2シードのノバック・ジョコビッチ(セルビア)ら上位シード勢が順当に勝ち進んだ。04年以来、10年ぶりにダブルスで復帰したパトリック・ラフターはレイトン・ヒューイットとのオーストラリア・ペアで臨んだが、1回戦敗退に終わった。

<了>

(文・武田薫)
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