森嶋が王者・KENTAからGHC奪取=2.8後楽園で永田と初防衛戦をぶち上げ

高木裕美

森嶋が「ノアを引っ張る」と谷口、拳王と軍団結成

昨年9度防衛を果たした王者KENTAからGHC王座を奪取した森嶋 【t.SAKUMA】

 プロレスリング・ノアの新春初興行となる5日の「New Year Navig.2014〜新春ノア初め〜」東京・後楽園ホール大会では、満員となる2000人を動員した。メインイベントのGHCヘビー級選手権試合では、前王者の森嶋猛がKENTAを倒し、約1年ぶりに王座返り咲き。2.8後楽園で新日本プロレス・永田裕志との初防衛戦をぶち上げると、BRAVEと決別し、マイバッハ谷口、拳王と「森嶋軍団」を結成した。

 昨年は年間最多となる9度の防衛に成功し、プロレス大賞殊勲賞を受賞するなど、まさにノアの先頭に立って走り続けてきたKENTAに対し、4カ月に及ぶ長期欠場の遅れを取り戻そうと必死な森嶋は、序盤から体格差を生かしたパワーファイトを展開。ラリアット、スカッドミサイル、垂直落下式ブレーンバスターを繰り出すと、KENTAのgo2sleepや顔面蹴りを食らいながらも、豪快なバックドロップで打ち砕いた。

「ドントストップ」な新王者は、永田の「グローバル・リーグ戦のリベンジ、したくないか?」という呼び掛けに、「やってやるぞ、この野郎!」と呼応し、昨年11.10後楽園での借りを因縁の地で返すべく、2.8後楽園を決戦の地に指名。谷口、拳王とともに「ノアを引っ張っていく」とチャンピオンとしての初心表明をした。

永田、ノアへの不満をぶちまけ実力行使

さすまたでチャンバラ合戦になった永田(左)と谷口。試合後はノアへの不満をぶち上げ、新王者・森嶋との王座戦を直訴 【t.SAKUMA】

 永田はセミファイナルで“暴走鉄仮面”マイバッハ谷口と一騎打ち。昨年12.7有明コロシアムで柴田勝頼にマスクを剥ぎ取られ、素顔をさらけ出した谷口は黒覆面となって復活し、ゴングを待たずに永田にさすまたで襲い掛かった。永田もさすまたを手にチャンバラで応戦してみせるも、暴走の止まらない谷口は、レフェリーの制止を振り切ってなおもさすまた攻撃。当然のように反則負けが告げられた。

 前日の新日本1・4東京ドームでのグレイシー戦に続き、2日連続での反則勝ちという結末に怒りをぶちまけた永田は「オレにリベンジしたいヤツがいっぱいいるからって呼んどいて、何だこの相手は。そういうノアのやり方がしゃくに触る」と不満をぶちまけると、その鬱憤を晴らすべく、メーン終了後、新王者となった森嶋にアクションを起こし、実力行使に出た。

 みちのくプロレスからノアに全戦参戦する拳王は、第1試合で新人の熊野準と対戦。東北ジュニア王座を返上してまで、新崎人生社長にノア参戦を直訴した意気込みを見せ付けるべく、危なげない試合運びで変形ラクダ固めで勝利すると、「オレはプロレス人生を賭けてノアに来た」と決意表明。その後、「森嶋軍団」を結成し、「オレがノアジュニアのトップを取ってみせる」と、なりふり構わず頂点を目指すという意気込みを見せ付けた。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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