WBC王者・三浦がV2戦へ自信=「最後はボンバーレフトで終わらせたい」

長谷川亮

海外防衛成功が大きな自信

減量も順調でリラックスした表情が目立った三浦 【スポーツナビ】

 大晦日に2度目となるタイトル防衛戦(東京・大田区総合体育館)に臨むボクシングWBC世界スーパーフェザー級王者・三浦隆司が25日、所属する都内・帝拳ジムで公開練習を行った。

 計量5日前(公開計量は30日)でありながらすでにスーパーフェザー級のリミットまで500グラムという三浦は、「体調も良くなってきて最高の状態です」と減量も調整も順調に進んでいる様子。早めに仕上げてきた印象だが、これについては「調子がいいと落ちるのが早いので調子がいい証拠」と話し、世界王座を奪取した試合(4月8日、ガマリエル・ディアス戦)前も同じであったことから、本人はいい感触を掴んでいるようだ。

「厳しい練習をいっぱい積んで、バランスをしっかり保てるようやってきて、それができるようになってきたので試合でも出ると思う」と話す三浦は、初防衛(8月17日、セルヒオ・トンプソン戦)を敵地メキシコで成し遂げており、それが「経験にも自信にもなったので、自信を持って試合ができると思う」と一回り大きくなった自身の精神面を語った。

トレーナーも「決まれば相手は立てない」

葛西トレーナー(左)のミットに必殺の“ボンバーレフト”を打ち込む三浦 【スポーツナビ】

 今回対戦相手となる同級2位のダンテ・ハルドン(メキシコ)については、「好戦的で若干足も使うが、自分のプレッシャーで下がらせて最後はボンバーレフトで終わらせたい」とノックアウトを宣言。前回トンプソン戦ではダウンの応酬で激闘となった三浦だが、今回は「できるだけ被弾しないよう、自分のパンチだけを当てます」と、ディフェンスやパンチを打った後の動きに磨きを掛けてきた。

 三浦のこの進化については葛西裕一トレーナーが「左ストレートを打った後何度でも攻撃できるし、攻撃した後のディフェンスを重視してやってきた」とコメント。三浦自慢のボンバーレフトについても「(減量で)ウェイトを落としているのにパンチ力、精度、打った後の対処がいずれも上がっている。肩を持って行かれる感じで押し込まれる。決まれば相手は立てないと思う」とKO防衛に自信を見せた。

KOダイナマイトとのKO共演なるか!?

この日は軽めの調整だった三浦だが、仕上がりは順調そうだった 【スポーツナビ】

 報道陣に公開した練習はこの日は軽めのものだったが、三浦は自身が語った「バランス」を確認するかの動きとステップを幾度も反復する。ボンバーレフト=左ストレートはモーション少なく放たれながら重みのある打撃音を響かせ、左を強打した後も体が流れたり体軸がブレたりすることがないのが印象的だった。

「身体も軽いし、強いパンチも打てていて絶好調。挑戦者の気持ち、タイトルを獲った時や海外でやった時のような気持ちで戦って、必ずKOで勝ちます」
 果たして同じ興行で防衛戦を行う同級のWBA世界王者“KOダイナマイト”内山高志との、ボンバーレフトでのKO共演は見られるか。
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著者プロフィール

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

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