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W杯抽選会をより面白く見る方法
4つの視点で見る日本の理想の組み合わせ

日本の対戦相手はどう決まる?

日本の対戦国はどこになるのか?抽選会を前に妄想シミュレーションを楽しみたい
日本の対戦国はどこになるのか?抽選会を前に妄想シミュレーションを楽しみたい【Getty Images】

 日本時間で6日(金)の深夜25時、ブラジルワールドカップ(W杯)のファイナルドロー(組み合わせ抽選)が行われる。出場32カ国はどのようなグループに振り分けられるのか。


『ALL IN ONE RHYTHM』(みんな一つのリズムで)


 サンバの国ブラジルを象徴するような今大会のスローガン。それぞれの大陸ごとに異なるリズムで予選が行われてきたが、出場32カ国がそろった今こそ、みんなのリズムが一つになる最初のタイミングが訪れる。世界中のサッカーファンが固唾(かたず)を飲んで見守る瞬間、それがこのファイナルドローだ。


 すでにFIFA(国際サッカー連盟)から以下のようにポット分けが発表されている。


ポット1(シード国):

ブラジル、アルゼンチン、コロンビア、ウルグアイ、ベルギー、ドイツ、スペイン、スイス

※開催国ブラジルはA組で開幕カードを飾ることが決定済


ポット2(アフリカ、南米):

アルジェリア、カメルーン、コートジボワール、ガーナ、ナイジェリア、チリ、エクアドル


ポット3(アジア、北中米カリブ海):

オーストラリア、イラン、日本、韓国、コスタリカ、ホンジュラス、メキシコ、アメリカ


ポット4(欧州):

ボスニア・ヘルツェゴヴィナ、クロアチア、イングランド、フランス、ギリシャ、イタリア、オランダ、ポルトガル、ロシア


 それぞれのポットから1カ国ずつを選び、A〜Hのグループが形成されるため、同じポット同士が対戦することはない。また、抽選に先立ち、チーム数があふれているポット4の欧州から、ランダムに選ばれた1カ国がポット2に移動する。そしてポット1の抽選でシード国がA〜Hに振り分けられた段階で、ポット2に移った欧州の1チームが、南米のブラジル、アルゼンチン、コロンビア、ウルグアイ、いずれのグループに入るか、抽選が行われる。少しややこしい手順だが、これは同じグループ内に欧州が3つ以上入らないように調整するためだ。残りはポット2からポット4まで、通常の手順で抽選が行われる。

注目すべき4つのポイント

 結果は7日になれば分かることではあるが、その前に「あの国がここに入ったらどうなる? この国と対戦したらどうなる?」と、妄想をふくらませるのも抽選の醍醐味(だいごみ)の一つ。今は世界中のサッカーファンがそれを楽しんでいることだろう。


 日本代表にとって幸運な組み合わせとはどのようなものか? そして、不運な組み合わせとは? 僕らも妄想に加わってみよう。


まずは抽選について、注目すべきポイントを整理しておきたい。


(1)対戦相手

(2)会場となる都市

(3)対戦順

(4)グループ


(1)は言わずもがな、どの国と対戦するのかは抽選における最重要事項だ。よく言われることだが、日本代表はアフリカ勢との相性が良い。ザックジャパンになってからの対戦経験は、今年9月にホームで開催されたガーナ戦1試合のみだが、3−1で勝利を収めている。また、過去の試合を思い返しても、10年南アフリカW杯でのカメルーン戦(1−0)を筆頭に、アフリカ勢に対しては良い成績を収めている。


 その要因として、アフリカ勢はフィジカル面の長所が目立つ一方、組織的な守備戦術については拙い傾向があることが挙げられる。日本が得意とするコンビネーションによる崩しが、最も機能しやすい相手とも言える。そういう意味では、点の取り合いに持ち込んでも日本が上回る可能性は高い。ポット2からはぜひアフリカ勢を引き当てたいところだ。


 そして(2)の会場となる都市も重要だ。ブラジルは世界で5番目に広大な国土を持つ。W杯の歴史としては、94年米国W杯に次ぐ大きさだ。国の大きさゆえに、移動による疲労、そして気候の違いが大きく表れる。


 南半球に位置するブラジルでは、6月は冬季になる。北部に行けば行くほど赤道に近くなるため気温が上がるが、逆に南へ行けば行くほど涼しくなる。北部のマナウス、フォルタレーザ、ナタル、レシフェなどは湿気も約80%と高く、高温高湿の気候が予想される。一方、中部のブラジリアなどはサバナ気候で、日差しが強く、朝晩の寒暖の差は大きいものの、乾季であるため湿度は低い。そして南部のリオデジャネイロやサンパウロは過ごしやすい温帯性気候で、ポルトアレグレ辺りまで行くと少し肌寒いくらいだ。


 北部の熱帯雨林気候の中で試合をするのは、日本にとっても決してありがたいものではないが、おそらく、欧州はそれ以上に嫌がっているだろう。02年の日韓W杯では高温高湿の気候に順応しきれず、カラッとした湿度の低い気候に慣れている多くの欧州勢が苦戦し、スター選手たちも苦しそうにしていた。あの様子が再現されることもあり得る。さらに言えば欧州の中でも、W杯常連国ではなく、今回が初出場や久しぶりの出場となる国の方が対応には不慣れだろう。北部のスタジアムで欧州と試合をする日程。これもザックジャパンが有利になる組み合わせと言える。


 (3)の対戦順も、もちろん重要だ。3戦決着の短期グループリーグ。やはり勝ち点は先行しなければならない。思い返せば、南アフリカW杯のE組では、初戦で強豪のオランダに0−2と敗戦したデンマークが、その後も苦戦を強いられ、3戦目の日本戦では勝利以外にグループリーグ突破が許されない状況だった。メンタル的にも、やはり勝ち点を先行し、できるだけ有利な状況で3戦目を迎えたいところ。第一シード国はそれぞれ各組の一番上に入るため、彼らと初戦で戦うことになるA2、B2といった2番目の位置はありがたくない。


 (4)はグループリーグを突破した後に重要になる。決勝トーナメント1回戦は、A組とB組の1位と2位が対戦する。以下C組とD組……といった具合だ。隣のグループにどんな国が入っているのか。南アフリカW杯のベスト16を越えるためには、これも意識したいポイントだ。

清水英斗
清水英斗

1979年12月1日生まれ、岐阜県下呂市出身。プレーヤー目線で試合の深みを切り取るサッカーライター。著書は「欧州サッカー 名将の戦術事典」「サッカーは監督で決まる リーダーたちの統率術」「サッカー観戦力 プロでも見落とすワンランク上の視点」など。現在も週に1回はボールを蹴っており、海外取材では現地の人たちとサッカーを通じて触れ合うのが楽しみとなっている。

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