元関脇・貴闘力がプロレスデビュー=12.12後楽園で大仁田との対戦訴える

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「リングに上がって大仁田をボコボコにしたい」

初代タイガーマスクとともに会見に出席した元関脇・貴闘力こと鎌苅氏 【(C)リアルジャパン】

 大相撲元関脇の貴闘力こと鎌苅忠茂氏がプロレスデビューを決意。14日、東京・文京区の興議館で会見を行い、初代タイガーマスクこと佐山サトルが主宰するリアルジャパンプロレスの12.12東京・後楽園ホール大会で、因縁の“邪道”大仁田厚との対戦を訴えた。

 鎌苅氏は9.28リアルジャパン後楽園大会に来賓として観戦。 だが、突如乱入してきた大仁田ら邪道軍団の襲撃を受け、机やイスでメッタ打ちにされて、左腕の筋断裂やアバラが骨折する重傷を負ってしまった。大仁田と初代タイガーはかねてから抗争を続けており、8.16レジェンドプロレス札幌大会では、初代タイガーが大仁田の火炎攻撃を受けて負傷。大やけどを負った姿に、 鎌苅氏が 「オレが会ったらシバいたる」と大仁田への怒りをあらわにしていたことから、邪道の標的にされてしまった。

 この日、初代タイガーとともに会見に臨んだ鎌苅氏は、「リングに上がって大仁田をボコボコにしたい。デスマッチでも何でも受けてやる」と燃えたぎる闘志を訴えた。

46歳で猛練習を再開!初代虎も認める張り手の威力

初代タイガーマスクも、その破壊力に驚いた大相撲時代からの武器である鎌苅氏の張り手 【(C)リアルジャパン】

 鎌苅氏は中学卒業後に藤島部屋(当時)に入門し、1983年に初土俵を踏むと、89年に十両昇進。2000年には史上初の幕尻優勝を果たした。02年に引退し、昭和の大横綱であった大鵬こと故・納谷幸喜氏の婿養子として大鵬部屋を継承し、大嶽親方として活動していたが、10年に角界を離れ、現在では実業家として飲食店を幅広く経営している。

 ことし3月には、大鵬の孫にあたる長男・幸男がリアルジャパンに入門。総合格闘技の道を目指しているため、一緒にトレーニングを行うことはないが、 鎌苅氏も大仁田の襲撃を受けて以来、猛特訓を再開。現在は筋トレを約2時間、スパーリングなどの練習を3時間程度毎日続けており、「筋肉が戻ってきているのが分かる」と、現役時代の勘と肉体を取り戻しつつあるという。

 中でも、目を見張るのが現役時代からの得意技であった張り手。初代タイガーも「あれは張り手じゃない。張り手と掌底の中間だ」と、その衝撃に舌を巻くほど。46歳という遅咲きのデビューにも、「一生懸命練習しているし、技術もセンスも持っている」と、その素質に太鼓判を押している。

デスマッチも「やれと言われれば何でもやる」

鎌苅氏は大仁田が得意とするデスマッチにも「やれと言われれば」と受けて立つ覚悟を決めている 【(C)リアルジャパン】

 鎌苅氏の熱意を受け、リアルジャパンとしては本日中にも大仁田サイドへ対戦要求を送るつもりだが、問題は試合形式だ。大仁田は常に邪道軍団を従えており、9月に鎌苅氏を襲撃したのも軍団のメンバーたち。また、毒霧、有刺鉄線バット、テーブルなどの凶器や、はたまた電流爆破といった最終兵器まで持ち出し、デスマッチの土俵へ引きずり込んでくる可能性もある。

 だが、 鎌苅氏は「オレをやったヤツら全員許せない」と邪道軍団もろとも粉砕する覚悟であり、初代タイガーが心配するデスマッチについても「やれと言われれば何でもやる」と、受けて立つ覚悟はできている。

 これに対し、初代タイガーも「自分は別の重要なカードがあるため、組むことはできないが、タッグマッチになるなら、心強いパートナーをつける。また、立会人として“キックの神様”藤原敏男さんを指名する!」と、万全のサポート態勢を敷くことを約束した。

息子・幸男がセコンドに付く可能性も

ことし3月には息子・幸男が初代タイガーマスクに弟子入りし、総合格闘家の道を進んでいる 【(C)リアルジャパン】

 リングネームは「今はまだ何も考えてない」と未定だが、亡き師匠から四股名として託され、同じ大相撲出身の力道山にも通じる「力」には思い入れがある様子。また、「今はただ、とにかく大仁田をぶっ潰すだけ」と、あくまで今後のことは未定だが、同年代である元横綱で現在全日本プロレスの三冠ヘビー級王者である曙の存在も視野に入れており、「曙は8年でプロレスの頂点に立ったけど、自分はそれをいかに早めていけるか」と、“プロレス界の横綱”を目指すという野望ものぞかせた。

 リアルジャパンに入門した息子の幸男とは「プロレスと格闘技は別物だし、まったくしゃべってない」そうだが、前回の襲撃事件でもリアルジャパンのセコンド業務を行っていた幸男が大仁田に向かっていく場面もあったことから、今回のデビュー戦でも、自らセコンドを買って出る可能性もある。

 ついに動き出した鎌苅氏に、大仁田がどんな返答をするのか。翌13日には茨城での「常陸国大花火」で“帝王”高山善廣との電流爆破デスマッチを控える大仁田だが、その前日に、 鎌苅氏の怒りと張り手で、火花が飛び散り、肉と骨がそぎ落とされるような、未知の戦いに引きずり込まれることになりそうだ。
■リアルジャパンプロレス
12月12日(木)東京・後楽園ホール 試合開始18:30

【対戦決定済カード】
<レジェンド選手権試合 60分1本勝負>
[第7代王者] スーパー・タイガー(リアルジャパン)
[挑戦者]タイガー・シャーク(リアルジャパン)

※出場予定選手:初代タイガーマスク(RJPW)、藤波辰爾(ドラディション)、長州力(リキプロ)、グレイト・タイガー(不明)、長井満也(ドラディション)、スーパー・ライダー(RJPW)、石川雄規(Battle Arts Academy Canada)、アレクサンダー大塚(AODC)、折原昌夫(メビウス)、若翔洋(フリー)、グラン浜田(フリー)、佐藤光留(パンクラスMISSION)、間下隼人(RJPW)
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