ザック「内容を重視し、結果も求めたい」=国際親善試合 ベラルーシ戦前日会見

スポーツナビ

ベラルーシ戦の前日会見に臨んだザッケローニ監督は「内容を重視した上で結果を求めたい」と意気込みを語る 【スポーツナビ】

 サッカー日本代表は現地時間15日、敵地でベラルーシ代表との国際親善試合に臨む。試合を翌日に控えた14日、前日会見に臨んだ日本のアルベルト・ザッケローニ監督は対戦するベラルーシについて「フィジカルが強く、しっかりディフェンスしてカウンターを仕掛けるサッカーをしてくる」と評価。ザッケローニ監督は、まずは内容を重視した上で結果を求めたいと述べ、セルビア戦の反省も踏まえて、「多くのチャンスを作るために、オフ・ザ・ボールの動きや的を絞らせない動きなど攻撃を活性化する必要があると思う」とベラルーシ戦での目的を語った。

 また、ベラルーシ戦のメンバーについても、セルビア戦で負傷した本田圭祐のコンディションは回復していると述べており、今回多くのメンバーを招集した海外組の出場については、「できるだけ多くの選手を見たいが、チームの基盤があるのでそこを考えながら明日のフォーメーションを決めていきたい」と語っている。

できるだけ的を絞らせないことがテーマ

――昨日はリラックスした練習内容だったが、セルビア戦の反省をどのように練習で取り入れていたのか(大住良之/フリーランス)

 昨日のトレーニングの意図は、初戦でチームが疲れている状況が見て取れたので、その回復を狙った。さらなるリカバーとして、ポジティブなトレーニングを入れることでメンタル的にも回復してから、明日のゲームに臨めるように今日のメニューを組んだ。今日のトレーニングに関していうと、非常にいいテンポで、いいリズムでできたと思うし、明日のゲームに向けて(気持ちが)入っているなという印象もあった。明日のゲームはフレンドリーということで、まずは内容を重視した上で結果を求めたい。

――セルビア戦の後、選手が「攻撃の工夫をしたい」と言っていたが、それについてのコメントは?

 チャンスは多く作れたと思っているが、ゴールの数が少ない。つまり決定力の精度を高めたいが、多くのチャンスを作るのは非常に大切だと思っている。そのためにどうするかというと、前線でのオフ・ザ・ボールの動きであったり、相手に的を絞らせない動きであったり、攻撃を活性化する必要があると思う。特にフィジカルが強い相手や引いた相手に対し、そういった形でこじ開けていく必要がある。とはいえセルビア戦でも、あれだけフィジカルと経験があるチームにうまくチャンスを作れたと思うので、そこは心配していない。

――明日の試合で試してみたいこと、テーマにしたいことがあれば教えてほしい(宇都宮徹壱/フリーランス)

 明日の対戦相手は、特徴としてフィジカルが強く、しっかりディフェンスしてカウンターを仕掛けるサッカーをしてくる。そういった相手に、前線でオフ・ザ・ボールの動きをもっと出していきたいし、スピード感のあるコンビネーションをチームとしてトライしていきたい。個人的には、ベラルーシはコンパクトでオーガナイズされたチームだと思うので、できるだけ的を絞らせないことが明日のテーマになると思う。

――ベラルーシを親善試合の相手に選んだ理由は何か?(ベラルーシメディア)

 われわれは世界のさまざな国、また違ったタイプのチームと試合をしたいと思っている。それがわれわれの経験につながるからだ。協会にも、さまざまなタイプの対戦相手を選んでほしいとリクエストして、今回そのうちのひとつがベラルーシになった。

――ベラルーシという国の印象について(大住良之/フリーランス

 フリーの時間がないので散歩もしていないが、バスの中から見ているとミンスクは美しく、整然とした印象を受ける。人々もとても親切だ。次回は監督としてでなく、ツーリストとしてここを訪れたいと思う。

できるだけ多くの選手を見たいがチームの基盤をどこまでいじるか

前日練習の様子を聞かれたザッケローニ監督、負傷した本田のコンディションは非常にいいと語った 【スポーツナビ】

――本田は昨日まで別メニューだったが、状況をどう見ているか

 今日のトレーニングの反応を見て(明日出場するかどうか)決めていこうと思う。昨日のトレーニング後の状況を見ると非常にいい状態で、今日もいい状態だと思っている。その意味で、今日のトレーニング後の反応を見ながら決めたいと思う。体調は非常に良さそうだ。

――本田のコンディションと試合への意気込みは?(ベラルーシメディア)

 先ほども言ったが、少しコンディションに問題があったものの、ここにきて回復しているので明日は問題ないと見ている。明日のゲームだが、ベラルーシはわれわれとは違った特徴があるチームで、フィジカルが強くチームがコンパクトにまとまっているように思う。先のスペインとの予選でも惜しい戦いをしていた。非常にいい状態にあると思うので、彼らをリスペクトしながらいい戦いをしたい。

――今回のメンバー招集で多くの海外組を選んだが、出場機会の限られた選手についてはどう考えているか?

 先日も言ったが、できるだけ多くの選手を見たいという考えに変わりはない。日本代表候補50人のリストがあるわけだが、その選手を本番までにできるだけ多く見たいと思っている。ただし「選手を見る」というのは、ゲームで見ることもあるし、手元に置いてトレーニングを見ることもできる。当然、ゲームで見られるほうが好ましい。明日の試合でもそういったことを考えないといけないが、同時にチームの基盤というものをどれだけいじっていいのかという問題もあるので、そこを考えながら明日のフォーメーションを決めていきたい。

――多くの日本代表選手がブンデスリーガでプレーしているが、監督はイタリアでも選手がプレーしてほしいと思うか?(ベラルーシメディア)

 そちらのほうが(視察をする際の)移動には便利だと思う。それは冗談として、大切なのは海外にわたった選手が、自分たちでチャンスをつかんで、試合に出て成長することだ。現在、ブンデスリーガは非常にタフなリーグだ。少し前なら、欧州には2つくらいしか強いリーグがなかったが、今はどの国もタフなリーグ戦を展開していると思う。

<了>

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