KENTAがGHC年間最多タイV8達成 丸藤と中邑がシングル戦を前に危険な遭遇

高木裕美

中嶋との激闘を制しGHC年間最多防衛タイ記録を樹立したKENTA 【前島康人】

 5日のプロレスリング・ノア神奈川・横浜文化体育館大会では、GHC3大タイトル戦などが行われ、満員となる3400人を動員。メーンイベントのGHCヘビー級選手権試合では、王者KENTAが30分を超える激闘の末に中嶋勝彦を下しV8に成功。森嶋猛に並ぶ年間最多防衛タイ記録を樹立した。

ジュニアなどの括りを超越した試合ができた

ジュニア時代からのライバル中嶋と「ジュニアなどの括りを超越した試合」を見せ付けたKENTA 【前島康人】

 これまでGHCジュニアヘビー級王座をめぐってライバル関係を築いてきた両者は、エルボー、キック、張り手などをこれでもかと繰り出し、激しい打撃戦を展開。中嶋の垂直落下式ブレーンバスターやジャーマンスープレックスなどに対し、KENTAも場外へのダイビングフットスタンプ、ブサイクへのヒザ蹴りなどで対抗。最後は強烈なgo2sleepで死闘に終止符を打った。
「ジュニアなどの括りを超越した試合ができた」と胸を張ったKENTAは、今後も中嶋とのライバルストーリーは続いていくと断言。記録という数字にとらわれることなく、「最後をいい形で締めくくりたい」と、11.19ディファ有明で開幕する「グローバル・リーグ戦」の2連覇、さらにその先の新記録のかかったV9戦へ視線を向けた。

ライガーが挑戦者メッタ切り「シングルにも挑戦させろ」

 GHCタッグ選手権試合では、TMDKことマイキー・ニコルス& シェイン・ヘイスト組が、NO MERCYの杉浦貴&高山善廣組を退けV2に成功。
 GHCジュニアタッグ王者である新日本プロレスの獣神サンダー・ライガー&タイガーマスク組は、石森太二&小峠篤司組を返り討ちにしV3を達成。次期挑戦者にはスペル・クレイジー&ペサディーヤ組と、原田大輔&熊野準組が同時に名乗りを上げた。一方、ライガー組は挑戦者組の2人をメタメタにこきおろした上で、「オレたちが勝ったんだから、シングルにも挑戦させろ」と、改めて石森の持つGHCジュニアヘビー級王座への挑戦を表明。王座奪取に絶対的な自信を見せ付けた。

中邑が丸藤挑発「刺激が足りないんだろ? たぎらせてやるぜ」

10.14両国での王座戦を前に火花を散らす中邑と丸藤 【前島康人】

 14日の新日本・両国国技館大会でのIWGPインターコンチネンタル王座戦が正式決定した王者・中邑真輔と挑戦者の丸藤正道による前哨対決では、決戦を前に早くもヒートアップ。
 互いに先発を勝って出ると、早くもクネり出した中邑を、丸藤も胸筋をピクピクさせて牽制。試合終盤では 中邑がリバースパワースラムからヴァイブレーションを発動させれば、丸藤も不知火を敢行。最後は丸藤が必殺のタイガーフロウジョンで中邑のパートナーのYOSHI−HASHIを仕留め、試合後も額をつけてにらみ合った。
「人様の団体の宣伝をしてもね」と、あえて手の内を封印した丸藤に対し、中邑は「ここじゃ刺激が足りないんだろ? たぎらせてやるぜ」とニヤリ。目前に迫った両国決戦を前に駆け引きを繰り広げた。

森嶋が4カ月ぶり復帰「最短でベルト獲る」

4カ月ぶりにケガから復帰した森嶋は健介を相手に完全復調をアピール 【前島康人】

 6.23新潟大会を最後に、右肩腱板損傷、左膝内側側副靭帯損傷、左肘内側側副靭帯損傷、および肘部管症候群によって長期欠場していた森嶋猛が約4カ月ぶりに復帰。かつてGHCタッグ王座を共に巻いたパートナーの佐々木健介を前に、ラリアット、スカッドミサイル、バックドロップなど、豪快なパワーファイトで完全復調をアピールするも、北斗ボムに撃沈。それでも「今日は玉砕だけど、まだまだ終われない。リーグ戦で優勝して、チャンピオンベルトも最短で獲る!」と欠場の遅れを年内で巻き返すと誓った。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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